アイル next
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板橋中央臨床検査研究所板橋中央臨床検査研究所板橋中央臨床検査研究所 血液学KUROKAWA TAKASHI 分析化学/免疫学TSUZUKI HIROSHI 分析化学/生化学MIYAMOTO MASUMIこれまで、臨床検査分野には様々な新技術が導入されてきました。免疫学的検査においても用手法的測定により行っていた検査項目が自動分析装置で測定できるようになり、検査の種類も多種多様化が進み、遺伝子検査を含め検査機能の充実化が求められるようになってまいりました。アイル免疫学においてもこの10年間において、リアルタイムPCR法やTMA法等の遺伝子学的検査、その他新規機器を導入し、ニーズにあった検査を取り入れてまいりました。また、平成30年にISO 15189認定を取得致しましたが、規程書、手順書、SOP作成等、非常に苦労した事を今生化学検査では、この10年で検体前処理装置や大型自動分析装置の機器更新がありました。検体数の増加に伴い、より処理速度、精度の向上した装置の更新を行い、「正確」「迅速」に結果報告できるように努めてまいりました。私たちが携わる臨床検査は、医療行為の指針を導き出すものであり、その先駆けに貢献できることが魅力だと感じています。医療の技術は常に発展しており、そのスピードに負けないように学ぶこともやりがいであると感じています。将来の検体検査ではAI技術を活用した診血液学的検査は、造血器腫瘍診断に直結する検査です。高齢化が進む昨今、造血器腫瘍の患者様が増えることが予想されます。これまで、アイル血液学部門では、造血器腫瘍の早期診断に寄与すべく「病院検査室と連携した迅速な結果報告」を目指し、血液学的検査結果と他の検査結果を総合的に考え、臨床へお伝えできる人材の育成を行って参りました。今後は、画像共有ツールやオンラインミーティングツールを活用し、病院検査室や臨床の先生方との症例カンファレンスがいつでも可能な環境を整備し、検査所見の説明と追でも思い出します。それが今では当たり前になり、QMSを回す事により改善され、臨床検査の標準化、質の高い検査の提供に努めてまいりました。 これからの10年も、機器・試薬の開発、様々な研究成果によって新たな検査項目が次々と開発される事でしょう。AIの普及も当然の流れであり、医療の現場は急速に様変わりしていくかもしれません。そのような未来を見据え、時勢に合わせ社会のニーズに柔軟に対応し、常に新たな挑戦をし続ける勇気をもって若い世代に引き継いで行きたいと思います。断支援が進んでくるのではないかと思われます。各装置にAI機能が装備され、結果値から関連項目の追加提案、また日々の精度管理、装置の保守管理状況から故障を事前に察知するメンテナンス診断などのサポート技術が向上するのではないかと思われます。検体の取り違い防止、再検査やパニック値の判断、熟練技師不足の対応など安心安全な医療の提供、検査実施が進むことを期待します。今後も装置の高速化、検査工程の自動化により生産性、効率化を図り、検査室のデジタル化を目指していきたいと思います。加検査の提案が出来る人材の育成を行い、早期診断の一助となれるよう体制を整えて参ります。 また、整備した環境を活用し、グループ病院検査室全体での形態カンファレンスやサーベイランスを実施したいと考えております。グループ病院検査室全体の血液学的検査教育を行うことで、病院検査室における血液学的検査のレベルアップに貢献し、IMSグループ病院検査室の共同利用施設としての役割を果たして参りたいと考えております。■■EIL 40th Anniversary 2023Memorial MagazineNEXT医療現場の未来を見据え新たな挑戦を続けます生化学分野でのデジタル化を目指します造血器腫瘍の早期診断に寄与します■■■■■■■■■■■■■■

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