誤嚥性肺炎 腎臓または尿路の感染症 心不全 手術・処置等の合併症 急性腎不全 肺炎等(市中肺炎かつ75歳以上) ネフローゼ症候群 重篤な臓器病変を伴う全身性自己免疫疾患 主な入院症例 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 透析患者さんの誰もが抱える合併症には、透析中の血圧低下、貧血、痒み、皮膚の色素沈着、関節の痛み、レストレッグス症候群等があります。これらの症状を改善することで、透析治療が単なる生命維持のためではなく患者さんにとって、よりQOL(生活の質:Quality of life)の高い日々を過ごして欲しいと願っています。そのために『しっかり透析する』ことが必要です。これを実現するためには、きれいな透析液を提供するということが大前提ですので、私たち臨床工学技士がそれに努められればと感じています。 当院血液浄化センターでは、原水を精製する装置を熱水で消毒し、バイオHEPAフィルターで空気清浄を行い超純粋透析用水の作成を目指します。これら清浄化により超純粋透析液を達成した透析液を基礎に、ハイブリットオンライン機能を搭載した多用途透析監視装置を使用しHD(血液透析)、OHDF(オンライン血液濾過透析)、OHF(オンライン血液濾過)などを行って『しっかり透析する』これを実現させたいと考えています。また、各種生体情報モニター(ブラッドボリュームモニター、透析量モニター、実血流量測定、エコー等)を使用し、患者さんの病態をいち早く把握し、その病態に合ったオーダーメイドな透析を行うための技術を提供したいと思います。また、難治性疾患に対してのアフェレシス療法も行っていますが、多種多様の病態に対して治療の手法も変わりますので、日々スキルアップに努めていかなければなりません。そして、最新の装置の導入により、個々の患者さんに合った治療法や新たな治療法を取り入れ、長期透析合併症の発症抑制と患者様のQOLの向上、難治性疾患の早期回復に向けて努力していきたいと思っています。 呼吸器疾患は多岐に渡りますが、肺炎・喘息・COPD・肺癌などオールラウンドに対応可能です。世界標準の医療を原則としつつ、ここのケースに適した人に優しい診療を心掛けております。 当院では緊急の血液・尿検査・高分解能CT(HRCT)・MRIを始めとする画像検査、精密肺機能検査、呼気NO検査、 気管支鏡検査、終夜睡眠ポリグラフ等が施行できます。これらにより呼吸器疾患への迅速な対応が可能で、早期から適切な治療を開始できます。肺癌が疑われる患者さんにはHRCT・気管支鏡検査などを速やかに行い、手術適応ならばすぐに呼吸器外科へご紹介できます。重症呼吸不全の症例も多く、ICUで最新の人工呼吸器を用いて治療しています。最重症の場合はECMOによる呼吸管理も可能です。 皮膚筋炎などの難治性膠原病及び劇症型間質性肺炎に対しては、腎臓内科と協力して血液浄化療法も積極的に併用しています。医師・看護師・臨床工学技士・薬剤師・管理栄養士・リハビリテーションスタッフなど多職種からなる呼吸サポートチームは重症患者さんの究明と早期離床を目指しています。ほか難治性の慢性咳嗽でお悩みの患者さんには、詳細な問診と検査を行い、テーラーメイド治療をご提供しております。禁煙でお悩みの患者さんには、健康保険での禁煙治療も行っています。 ○肺炎 ○胸膜炎・膿胸 ○肺がん ○気管支喘息 ○COPD ○びまん性肺疾患(間質性肺炎など) ○ARDS ○気胸 ○慢性咳嗽 ○CT、MRI、エコーなどの画像検査 ○精密肺機能検査(肺気量分画、拡散能) ○気管支鏡検査 ○がん薬物療法、緩和医療 255件 その他の体液・電解質・酸塩基平衡障害 50件 急速進行性腎炎症候群 36件 多発性骨髄腫、免疫系悪性新生物 28件 敗血症(1歳以上) 27件 細菌性腸炎 23件 2型糖尿病 20件 (糖尿病性ケトアシドーシスを除く。)(末梢循環不全あり。) 18件 15件 臨床工学科 係長 鈴木 有紀子 血液浄化センター 臨床工学科スタッフ 10件 9件 8件 8件 6件 6件 血液浄化センター 臨床工学科 対象疾患 当院で行える検査・術式 9 SHINMATSUDO CHUO GENERAL HOSPITAL ANNUAL REPORT 2019 呼吸器内科
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