【新松戸】病院年報2023
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SHINMATSUDO CHUO GENERAL HOSPITAL ANNUAL REPORT 2023 血液浄化センターでは、慢性腎臓病・急性腎障害に対する血液透析療法を中心に、炎症性腸疾患に対する顆粒球除去療法、閉塞性動脈硬化症や難治性ネフローゼ症候群、家族性高コレステロール血症に対するLDL吸着療法、肝臓疾患や血液疾患に対する血漿交換療法、膠原病や神経疾患(ギランバレー症候群など)に対する免疫吸着療法などの血液浄化療法(アフェレシス)を行っております。また腹膜透析療法も積極的に行っており、過去5年間に50名を超える患者さんに腹膜透析療法を導入し、当院への通院が可能な方は血液浄化センター(PKD外来)にて管理させて頂いております。 集中治療室(ICU)においては、敗血症性ショックに対するエンドトキシン吸着療法や劇症肝炎・急性膵炎に対する血漿交換療法、血液濾過透析療法、さらに急性薬物中毒に対する薬物吸着療法などの救急救命医療を行っております。特に敗血症性ショックに対するエンドトキシン吸着療法は、年間約40症例を施行し、約70%の救命率を誇り、研究面でも日本を代表する施設として国内外から高い評価をいただいております。 外来診療においては、腎臓病の進行予防の為の食事療法や薬物療法を行っております。特に降圧剤による治療では、腎保護作用のある薬剤を患者さんの病状に応じて組み合わせるなど対応しております。近年、糖尿病患者さんが増加し、必然的に糖尿病腎症を合併する患者さんが増えてきておりますが、慢性腎不全への進行を予防するため、栄養士、薬剤師、看護師などと協力し治療にあたっております。 血液浄化センターでは、腎臓病の早期の診断、治療を行うことにより、慢性腎不全への進行を阻止し、また慢性腎不全に移行した患者さんに対しても、重篤な病状に陥る前に、透析療法を始めとした血液浄化療法を行い、社会復帰が早期に可能になるよう努めております。 2022年7月より血液浄化センターの血液透析用病棟を増床いたしました。今後より多くの患者さんの診療にお役立てできるようになりますので、ご遠慮なくお問い合わせください。 腎生検 シャント造設術 シャントPTA 長期留置カテーテル 腹膜透析導入 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 ネフローゼ症候群 急性腎不全 腎臓又は尿路の感染症 佐藤 英一(副院長/内科統括部長/血液浄化センター長/ 腎臓高血圧内科部長) 松村 大輔(腎臓高血圧内科医長) 森山 憲明 野村 まゆみ 魯 紅梅 小野 貴央 出川 まなか 佐藤 昌平 件数 76 77 37 52 3 件数 280 24 17 12 血液浄化センター 腎臓高血圧内科 診療内容 25 医師 診療実績 主な検査・治療実績(2022年1月~12月) 主な入院症例(2022年度) ※診断群分類6桁 10症例以上を記載 検査・治療 症例名

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