kirshe_vol41
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・5現在、様々な社会状況の変化に合わせ「緩和ケア」は悪性疾患だけでなく高齢や非がんの多疾患を併存して生きる方、ご家族・医療介護スタッフへとその対象が広がっています。そのような中、山形ロイヤル病院では、日本で数少ない慢性期・療養型病床での緩和ケア支援として緩和ケアチーム(門田荘一郎先生・代表)が発足しました。緩和ケアにおいては、目の前の人の「痛みや苦しさを和らげ、療養生活の質の維持・向上」を目指し、多職種それぞれが、疾患の種類や時期(終末期かどうか)や個々の医師の判断によらず、共に考えるアプローチが重要になります。急性期病院以外での設置は非常に画期的かつ有意義な試みですので、これからも山形ロイヤル病院の全ての人が安心して支え、見守られる環境を目指し、総合的な緩和コンサルタントとして関わっていきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。食欲がなく食べることが負担数口しか食べられないさっぱりしたものなら食べられそう通常の食事では量が多いと感じる方には、1/2量・1/4量に食事量を調整して提供少量でしっかり栄養が補給できる栄養補助食品を提供主食に冷たいそうめんを提供疼痛緩和(ポジショニングによる褥瘡予防、福祉用具や補装具による代替方法)呼吸苦の緩和(呼吸リハ、自己排痰方法指導、呼吸補助筋リラクゼーション、安楽肢位)心理支持(日常会話や訪室の実施、創作活動、リハビリができているという精神的援助)患者個人・家族に焦点をあてたアプローチを実施する価値観、今後どのように過ごしたいか、生活背景、家庭内役割、環境などを聴取し、リハビリ内容を反映させていく、QOL向上を図れるようにしていく。3月4日、筑波大学医学医療系緩和医療学講座・教授、木澤義之先生(現・日本緩和医療学会理事長)が当院を視察されました。一般社団法人MY wells地域ケア工房代表緩和医療指導医山形ロイヤル病院緩和ケアチーム 非常勤医師 神谷浩平・全ての人の療養の質を改善する緩和ケア 〜緩和ケアを広げるために〜■■■■■■■■■■■■■■■■

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