横浜旭中央総合病院では毎年8月の行事食として『沖縄料理』を用意します。
その経験を生かし、サッパリと食が進む冷やし中華と、
のどごし満点のゼリーを沖縄モードで提案。夏バテ予防におすすめです!
ゴーヤー(苦瓜)
熱帯アジア原産で、古くから中国などで漢方や薬膳料理に使われてきたゴーヤー。ほてりを冷まし、夏バテによる口の渇きや頭痛を鎮めると言われます。苦味成分のモモデシンには血糖値を下げる働きもあるのだそう。さらにゴーヤーの一番の特徴はキャベツの2倍以上も含まれるビタミンC。熱で壊れにくいタイプなので、茹でても炒めてもたっぷり摂れて安心。美白効果も期待できますよ。
沖縄料理で「肉」といえば豚肉。体内で糖質をエネルギーへ変換する時に必須のビタミンB1が豊富で、疲労回復効果が! ゴーヤー&ナスを茹でてゴマダレで和え、リッチな冷やし中華に仕上げました。
ゴーヤーを縦1/2に切り、スプーンで種とワタをこそげ取り、厚さ5㎜にスライス。塩一つまみを入れた熱湯で1分間茹で、水でさらす
ナスを縦1/2に切り、厚さ5㎜にスライス。豚肉は食べやすい大きさに切っておく。熱湯を沸かし、ナス、豚肉の順に火を通し、ザルにあげて粗熱をとる
ボウルに①と②を入れ、胡麻ドレッシングで和え、冷蔵庫で冷やす
横浜旭中央総合病院
栄養科 管理栄養士
樋口 麻貴
幼い頃、入院していた祖母がミキサー粥を寂しそうにすする姿が目に焼きついています。病気の人にも美味しい食事を届けたくて栄養士になりました。当院は急性期、慢性期、回復期リハビリ病棟があり、症状が多岐に渡るので栄養指導は常に知識のアップデートが求められ、責任重大です。今回は当科十八番の夏メニュー、ゴーヤーチャンプルーをアレンジし、栄養バランス満点の冷やし中華を仕上げました。
豆乳ベースに牛乳を加えたほの甘いゼリー。植物性タンパクと動物性タンパク、カルシウムを摂取できます。お子さんのいるご家庭では、黒糖とコーヒーを使うオマケレシピでカラメルソースを。
〈ゼリー〉
小さなボウルに水を入れ、粉ゼラチンを振り入れてふやかす
鍋に調整豆乳、牛乳、砂糖を入れて弱火で温める。温まったら①を加え、ゼラチンが溶けるまで木ベラで混ぜ合わせる
〈カラメルソース〉
小鍋に材料Ⓐを入れ、弱火にかけて濃い目のキツネ色になるまで煮詰める。煮詰まったら火を止め、①を加え混ぜる。途中でカラメルが固まり上手く混ざらない時は、再度弱火で加熱する
※泡盛が苦手な人は、Ⓑの代わりにⒸでカラメルソースを作り、Ⓓを加える横浜旭中央総合病院
栄養科 管理栄養士 大城 愛美
極端な偏食だった私を、何でも食べる健康優良児にしてくれた給食の栄養士さんをリスペクト。同じ道を目指しました。病院勤務4年目を迎え、臨床現場で専門知識を吸収する日々。病院では嚥下機能の低下した患者さまのために、ゼリー食を提供しており、今回のメニューはその発展形です。祖父母が沖縄出身なので名産の泡盛をソースの隠し味にしています。熟成した風味を感じとってください。