IMSグループよう栄養科監修イムス食堂とっておきレシピ 季節に合わせたとっておきのレシピを
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第24回鴨とリンゴで初冬のグルメ

鍋”の季節が到来。今夜はこっくり濃厚な鴨鍋はいかがですか? 薬膳では「補ほき気」=エネルギーチャージにオススメの食材です。デザートには「飲む点滴」甘酒を使ったシャーベット。冬に備え元気を蓄えてください。

ジューシーな鴨肉が香味野菜で引き立つ セリとゴボウの鴨鍋

弾力があり、噛むほどに野趣あふれる鴨肉。合わせる野菜はやっぱり王道の「ネギ・セリ・ゴボウ」。香りも歯ごたえも満点です。鍋つゆには市販の麺つゆを活用したので失敗知らず。シメは焼きおにぎりの雑炊をどうぞ。

栄養価(1人分)
  • エネルギー 700kcal
  • たんぱく質 20.6g
  • 脂質 30.2g
  • 炭水化物 85.8g
  • 塩分 4.5g
材料(2人前)
  • 〈鍋〉
  • 鴨肉...200g
  • セリ...70g
  • ゴボウ... 150g
  • 長ネギ...150g
  • めんつゆ(3倍濃縮)...150
  • 水...900ml
  • 酒...100ml
  • 鶏がらスープの素(顆粒)...3g(小さじ1)
  • 柚子胡椒・もみじおろし...お好みで
  • 〈焼きおにぎり雑炊〉
  • ご飯(おにぎり2個分)...200g
  • しょう油...大さじ1
  • みりん...小さじ2
  • ...小さじ1
  • 煎りゴマ(白)...少々
知っとくポイント

鴨肉

脂がのって味が良くなる冬場(11月〜3月)が旬。市販されているのは鴨を家かきん禽化したアヒルや、真鴨とアヒルを交配した合鴨が多い。脂肪には動物性の飽和脂肪酸だけでなく、中性脂肪を減らすとされるαリノレン酸など不飽和脂肪酸も多く含まれ、バランスがよい。糖のエネルギー代謝を助け、疲労回復に働くビタミンB1や、脂肪の代謝を助けるビタミンB2、タンパク合成に関与するビタミンB12も豊富。長ネギの辛味成分・アリシンはビタミンB1の吸収を助けるので「鴨×ネギ」の食文化は理に適っている。

作り方
  • 鴨肉は5㎜ほどの厚さにスライスする

    ここがポイント 鴨肉は鶏肉と比べると脂肪が多く、ニオイも独特。気になる人はスライスする前に、フライパンにサラダオイルを少量引き、長ネギの青い部分と一緒に表面をあぶって脂を出し、香りをつけるとよい
  • ゴボウはささがきにして色が変わらないよう水にさらし、皿に盛る直前に水を切る
  • ネギは斜め薄切りにし、同じく軽く水にさらす
  • セリは根の部分もよく洗い、5~6㎝の長さに切る
  • ご飯でおにぎりを作る
  • ⑤を焼き網で焼く。表面が焼けたところで調味料を塗り、軽く焦げ目をつける

  • 鍋に水と調味料を合わせ火にかけ、熱したらゴボウを入れ、火が通ったら鴨肉を。最後にネギとセリを入れる
  • シメには、⑥の焼きおにぎりを器に入れ鍋の汁と具材を加えて雑炊風に。好みで白ゴマをふる

レシピ考案者からヒトコト!

東戸塚記念病院
栄養科 管理栄養士
菊池 萌華

学生の時からずっとバレーボールに打ち込んできて、食事でパフォーマンスを上げるスポーツ栄養学に興味を持ちました。当院は急性期病院ですから、さまざまな疾患の方への栄養指導を受け持たなければなりません。現在胃がん手術前後の栄養管理などを猛勉強中です。今回はお肉の中でもビタミン・ミネラル豊富な旬の鴨肉に着目。鴨鍋に香りの高いセリを入れるのは江戸時代からの食文化だそうです。

米麴の優しい甘さがやみつきにリンゴと甘酒のシャーベット

リンゴの紅い皮を散らした食感を楽しむシャーベット。米麹の甘酒には消化・吸収や細胞の代謝を助ける酵素が含まれ、オリゴ糖やビタミンB群も豊富。リンゴのポリフェノールとの合わせワザで滋養強壮に◎。

栄養価(1人分)
  • エネルギー 52kca
  • たんぱく質 1.3g
  • 脂質 0.6g
  • 炭水化物 20.0g
  • 塩分 0.1g
材料(1人分)
  • リンゴ...1個
  • 酒(米麹)...150ml
  • 豆乳...60ml
  • 水...50ml×2
  • 砂糖...2g×2
  • ミント...お好みで
作り方
  • リンゴは半分を皮付きのまま7~8㎜のさいの目切りに。残り半分は皮をむき、火が通りやすいよう薄切りにする

  • 鍋に水50g、砂糖2g、さいの目に切ったリンゴを入れ、弱火~中火で焦げないよう混ぜながら、水分がなくなるまで加熱する
  • スライスしたリンゴも、別の鍋で水と砂糖を加え、同様に加熱する

    ここがポイント 砂糖を加えて煮ることで、リンゴの色が変色するのを防ぐことができる
  • ③のリンゴと、分量の豆乳、甘酒をミキサーにかける
  • ②と④を合わせ、型に流し込み、冷凍庫で5~6時間冷やし固める

  • 器に形よく盛り、彩りにミントを添える

レシピ考案者からヒトコト!

東戸塚記念病院
栄養科 管理栄養士
田場 穂乃香

学生の時に祖母が倒れ胃ろうを余儀なくされ、一緒にご飯を食べられなくなったことが大ショック。病気の人の食生活を支える病院の栄養士を志しました。外来の栄養指導のほか、脳神経外科病棟を担当しているので、食べる力を取り戻す嚥下トレーニングのサポートには熱が入ります。シャーベットは食欲のない時でも食べやすいデザート。飲む点滴といわれるほど栄養豊富な甘酒と豆乳でヘルシーですよ。

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