令和5年度 イムス札幌消化器中央総合 病院情報の公表

病院指標

  1. 年齢階級別退院患者数
  2. 診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  3. 初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数
  4. 成人市中肺炎の重症度別患者数等
  5. 脳梗塞の患者数等
  6. 診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  7. その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)

医療の質指標

  1. リスクレベルが「中」以上の手術を施行した患者の肺血栓塞栓症の予防対策の実施率
  2. 血液培養2セット実施率
  3. 広域スペクトル抗菌薬使用時の細菌培養実施率
年齢階級別退院患者数ファイルをダウンロード
年齢区分 0~ 10~ 20~ 30~ 40~ 50~ 60~ 70~ 80~ 90~
患者数 - 19 67 114 228 350 568 877 818 300
※令和5年4月1日から令和6年3月31日までの退院患者であり、一般病棟に1回以上入院した患者が対象
※24時間以内の死亡患者数、保険外(労災、自賠など)の患者数を除く

<解説>
令和5年度の年齢階級別退院患者数の内訳として、高齢化社会に伴い、70歳代と80歳代の患者様が最も多く、70歳以上の患者様が
59.7%と、全体の半数以上を占めています。
診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
消化器内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060340xx03x00x 胆管(肝内外)結石、胆管炎 限局性腹腔膿瘍手術等 手術・処置等2なし 副傷病なし 229 8.96 8.75 3.49% 74.38
060100xx01xxxx 小腸大腸の良性疾患(良性腫瘍を含む。) 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術 182 3.01 2.61 1.1% 70.71
060102xx99xxxx 穿孔又は膿瘍を伴わない憩室性疾患 手術なし 95 7.45 7.58 2.11% 63.58
060380xxxxx0xx ウイルス性腸炎 手術・処置等2なし 65 5.77 5.64 1.54% 58.03
060035xx99x0xx 結腸(虫垂を含む。)の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等2なし 62 4.84 8.34 0% 68.02
※消化器内科でのDPC症例上位5位
※DPCとは包括診断群分類であり、14桁のコードで構成されています。入院中の疾患や手術・処置の有無などによって決定されます。

<解説>
当科では、膵臓、胆のう、膵管、胆管、肝臓、食道、胃、小腸、大腸などの消化器疾患に対し、急性期疾患から癌まで幅広く対応し、
内視鏡やカテーテルを駆使した、低侵襲な診断・治療を軸としています。
令和5年度は胆管結石に対する治療が最も多く、次いで、大腸ポリープや憩室性疾患、ウイルス性腸炎、結腸の悪性腫瘍などの
治療を多く施行しています。
また、「VAD(血管内留置デバイス)センター」の設立に伴い、末梢留置型の中心静脈注射用カテーテル留置や植込型の中心静脈注射
用カテーテル留置手術の安全な施行に努めており、他院からの紹介も多く受入れています。
外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060335xx02000x 胆嚢炎等 腹腔鏡下胆嚢摘出術等 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 96 6.63 6.87 0% 58.11
060160x001xxxx 鼠径ヘルニア(15歳以上) ヘルニア手術 鼠径ヘルニア等 86 5.43 4.55 1.16% 69.83
060150xx03xxxx 虫垂炎 虫垂切除術 虫垂周囲膿瘍を伴わないもの等 69 4.62 5.29 1.45% 45.16
060330xx02xxxx 胆嚢疾患(胆嚢結石など) 腹腔鏡下胆嚢摘出術等 33 5.88 5.98 0% 62.09
060035xx010x0x 結腸(虫垂を含む。)の悪性腫瘍 結腸切除術 全切除、亜全切除又は悪性腫瘍手術等 手術・処置等1なし 副傷病なし 32 18.59 15.12 3.13% 70.22
※外科でのDPC症例上位5位
※DPCとは包括診断群分類であり、14桁のコードで構成されています。入院中の疾患や手術・処置の有無などによって決定されます。

<解説>
当科では、胆嚢炎や胆嚢結石などの胆嚢疾患、鼠径ヘルニアの症例が最も多く、次いで、虫垂炎、大腸癌となっていますが、
他にも胃癌、肝臓癌、膵臓癌などの消化器悪性疾患に対しても、腹腔鏡を中心とした低侵襲な手術を安全かつ確実に行っています。
進行した悪性の病気の場合や、患者様の状態などに応じて、腹腔鏡を使用した手術か、開腹による手術かを慎重に検討し、選択して
います。
整形外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
160690xx99xxxx 胸椎、腰椎以下骨折損傷(胸・腰髄損傷を含む。) 手術なし 24 48.88 19.34 41.67% 87.83
160800xx01xxxx 股関節・大腿近位の骨折 人工骨頭挿入術 肩、股等 14 42.57 25.5 50% 82.07
070343xx99x0xx 脊柱管狭窄(脊椎症を含む。) 腰部骨盤、不安定椎 手術なし 手術・処置等2なし 10 16.5 13.92 0% 78.2
160760xx97xx0x 前腕の骨折 手術あり 副傷病なし - - 4.76 - -
160610xx99xxxx 四肢筋腱損傷 手術なし - - 13.94 - -
※整形外科でのDPC症例上位5位
※DPCとは包括診断群分類であり、14桁のコードで構成されています。入院中の疾患や手術・処置の有無などによって決定されます。
※10症例に満たない場合は、「-」で表示しています。

<解説>
当科では、胸椎・腰椎圧迫骨折に対する治療が最も多い症例となっており、次いで、股関節・大腿近位の骨折に対する治療症例となって
います。どちらの症例も平均年齢は80歳以上となっており、高齢者に対する治療が多くなっています。
当院で急性期治療を行った後も、患者様が安心してリハビを継続出来るよう、他の医療機関へ紹介し、転院となる場合もあります。
泌尿器科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
11012xxx02xx0x 上部尿路疾患 経尿道的尿路結石除去術 副傷病なし 33 2.97 5.22 0% 48.94
110420xx02xxxx 水腎症等 経尿道的尿管ステント留置術等 - - 4.02 - -
110420xx99xxxx 水腎症等 手術なし - - 7.06 - -
- - - - - - -
- - - - - - -
※泌尿器科でのDPC症例上位5位
※DPCとは包括診断群分類であり、14桁のコードで構成されています。入院中の疾患や手術・処置の有無などによって決定されます。
※10症例に満たない場合は、「-」で表示しています。

<解説>
当科では、尿管結石などに対する除去術が最も多い症例となっています。
経尿道的内視鏡手術による低侵襲な手術により、体に負担が少ない治療を行っています。
呼吸器内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040040xx99200x 肺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1-2あり 手術・処置等2なし 副傷病なし 15 2.8 2.98 6.67% 74.33
040081xx99x0xx 誤嚥性肺炎 手術なし 手術・処置等2なし 14 27.79 20.6 21.43% 85.86
040081xx97x0xx 誤嚥性肺炎 手術あり 手術・処置等2なし 11 61.27 36.11 54.55% 84.91
0400801499x002 肺炎等(市中肺炎かつ75歳以上) 手術なし 手術・処置等2なし 副傷病なし A-DROP スコア2 10 14.4 15.44 10% 86.6
040110xxxxx0xx 間質性肺炎 手術・処置等2なし - - 18.65 - -
※呼吸器内科でのDPC症例上位5位
※DPCとは包括診断群分類であり、14桁のコードで構成されています。入院中の疾患や手術・処置の有無などによって決定されます。
※10症例に満たない場合は、「-」で表示しています。

<解説>
当科では、肺炎や肺癌、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、気管支喘息、気胸などの呼吸器に関する疾患全般の診療を行っています。
令和5年度は、肺癌が最も多い症例となっており、次いで、肺炎が多くなっています。
平均年齢が70~80歳代と、高齢の患者様に対する治療が多くなっています。
循環器内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
050050xx9920x0 狭心症、慢性虚血性心疾患 手術なし 手術・処置等1-2あり 手術・処置等2なし 他の病院・診療所の病棟からの転院以外 89 3.51 3.25 1.12% 71.42
050050xx9910x0 狭心症、慢性虚血性心疾患 手術なし 手術・処置等1-1あり 手術・処置等2なし 他の病院・診療所の病棟からの転院以外 21 3.05 3.05 0% 64.19
050130xx9910xx 心不全 手術なし 手術・処置等1-1あり 手術・処置等2なし - - 14.22 - -
050130xx9900x0 心不全 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 他の病院・診療所の病棟からの転院以外 - - 17.38 - -
050210xx97000x 徐脈性不整脈 手術あり 手術・処置等1-なし、1,3あり 手術・処置等2なし 副傷病なし - - 9.77 - -
※循環器内科でのDPC症例上位5位
※DPCとは包括診断群分類であり、14桁のコードで構成されています。入院中の疾患や手術・処置の有無などによって決定されます。
※10症例に満たない場合は、「-」で表示しています。

当科では、不安定狭心症などの急性冠症候群に対する心臓カテーテル検査を目的とした入院が最も多くなっています。
他にも心臓病の中には、心不全、不整脈などの疾患があり、循環器に関する疾患全般に対して治療が出来るよう、診療を行っています。
初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数ファイルをダウンロード
初発 再発 病期分類
基準(※)
版数
Stage I Stage II Stage III Stage IV 不明
胃癌 28 - 27 22 14 14 1 8
大腸癌 20 50 45 57 34 62 1 8
乳癌 - - - - - - 1 8
肺癌 13 - - 15 - - 1 8
肝癌 - - - - - - 1 8
※ 1:UICC TNM分類,2:癌取扱い規約
※令和5年度退院患者のうち、初発の5大癌(胃癌、大腸癌、乳癌、肺癌、肝癌)について、UICCのTNMから示される
 病期分類別による延患者数。
※同一の患者が入退院を繰り返した場合でも入退院毎に1件とする。
※10症例に満たない場合は、「-」で表示しています。

<解説>
大腸癌、胃癌の件数が多くなっています。
早期の大腸癌や胃癌などに対しては、内視鏡下での切除などの低侵襲な治療を行っており、進行した癌に対しては外科手術を行うなど、 患者様の病状に合わせた治療を行っています。
また、抗がん剤治療などを目的として、入退院を繰り返し行うこともあり、大腸癌のStageⅢ~Ⅳ及び、再発患者数が多くなっています。
成人市中肺炎の重症度別患者数等ファイルをダウンロード
患者数 平均
在院日数
平均年齢
軽症 11 9.36 53.55
中等症 48 26.81 81.42
重症 - - -
超重症 - - -
不明 - - -
※令和5年度退院患者のうち、肺炎症例(ICD10コードがJ13~J18$)の重症度別患者数。
※ICD…世界保健機関(WHO)が作成した疾病及び国連保険問題の国際統計分類。
※重症度分類はA-DROPスコアを用います。
  Age(年齢)・・・男性70歳以上、女性75歳以上
  Dehydration(脱水)・・・BUN21mg/dl以上または脱水あり
  Respiration・・・SpO2<=90%(PaO2 60Torr 以下)
  Orientation・・・意識障害あり
  Pressure(収縮期血圧)・・・収縮期血圧90mmHg以下
  各項目該当すれば1点、計5点満点で分類します。
  
 上記5つの項目いずれも満たさない。 :軽症
 上記5つの項目で1~2つを有する。 :中等症
 上記5つの項目で3つを有する。    :重症
 上記5つの項目で4~5つを有する。 :超重症
  
※10症例に満たない場合は、「-」で表示しています。

<解説>
中等症が半数以上を占めています。
重症度が上がるにつれて、平均年齢も上がっています。
脳梗塞の患者数等ファイルをダウンロード
発症日から 患者数 平均在院日数 平均年齢 転院率
- - - - -
診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
消化器内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K7211 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術(長径2cm未満) 182 1.97 1.8 1.65% 71.84
K688 内視鏡的胆道ステント留置術 177 2.33 10.3 7.91% 76.37
K6182 中心静脈注射用植込型カテーテル設置(頭頸部その他) 69 15.41 41.8 47.83% 83.57
K664 胃瘻造設術(経皮的内視鏡下胃瘻造設術、腹腔鏡下胃瘻造設術を含む) 53 5 9.28 75.47% 80.02
K6871 内視鏡的乳頭切開術(乳頭括約筋切開のみ) 38 2.21 6.84 10.53% 74.18
※消化器内科で行われた、Kコード中心静脈注射用別手術件数上位5件
※Kコード・・・医科点数表で定められた手術コード

<解説>
当科で行われる手術の多くは内視鏡を用いた手術です。
その中でも最も多いのは大腸ポリープ切除術となっています。内視鏡を用いてポリープ切除し、翌日退院されることがほとんどのため、
入院期間も短期間です。
2番目に多い手術は、内視鏡的胆道ステント留置術となっています。結石や癌等により狭窄し、胆汁の流れが悪くなった箇所にステントを
設置し、黄疸や炎症を軽減させます。
3番目は、中心静脈注射用植込型カテーテル設置となっています。口から食事ができなくなった患者様や、食べてもむせ込んで肺炎などを
起こしやすい患者様に対して、高カロリーの栄養液を注入する為、中心静脈へカテーテルを経皮的に挿入します。
4番目は、胃瘻造設術となっています。口から食事ができなくなった患者様や、食べてもむせ込んで肺炎などを起こしやすい患者様に対して、
体の外から直接胃の中へ栄養剤を流し込む為、お腹に穴をあけます。
5番目は、内視鏡的乳頭切開術となっています。内視鏡を用いてドレナージチューブを十二指腸まで挿入し、切開用ナイフ(パピロトーム)で
胆管の出口(乳頭括約筋)を切開して広げることにより、胆汁の流出を促します。
外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K672-2 腹腔鏡下胆嚢摘出術 162 3.02 5.23 2.47% 60.28%
K634 腹腔鏡下鼠径ヘルニア手術(両側) 80 1.15 3.59 2.5% 69.01%
K718-21 腹腔鏡下虫垂切除術(虫垂周囲膿瘍を伴わないもの) 69 0.65 2.97 1.45% 45.16%
K719-3 腹腔鏡下結腸悪性腫瘍切除術 38 6.26 17.47 5.26% 72.39%
K718-22 腹腔鏡下虫垂切除術(虫垂周囲膿瘍を伴うもの) 29 0.38 7.79 0% 51.28%
※外科で行われた、Kコード別手術件数上位5件
※Kコード・・・医科点数表で定められた手術コード

<解説>
当院では、患者様の身体への負担が少ない低侵襲で早期退院が見込める腹腔鏡による手術を推奨しています。
当科で最も多く行われた手術は、腹腔鏡下胆嚢摘出術となっています。胆石症や胆のう炎の治療を目的として、腹腔鏡を用いて胆のうを
切除し、臍部の小さな傷から摘出します。
2番目に多い手術は、腹腔鏡下鼠径ヘルニア手術となっています。腹腔鏡で施行することにより、ヘルニア発生部位が2ヵ所でも同時に
治療ができ、小さなヘルニアの見落としが少なくなります。
3番目は、腹腔鏡下虫垂切除術となっています。救急搬送され、緊急手術となることが多く、術前日数は平均1日未満となって
います。
4番目は、腹腔鏡下結腸悪性腫瘍切除術となっています。大腸癌に対する治療の為、消化器内科と協力して治療を行っています。
整形外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K0461 骨折観血的手術(上腕,大腿) 13 3 33.92 46.15% 79.92
K0462 骨折観血的手術(前腕,下腿) - - - - -
K0811 人工骨頭挿入術(股) - - - - -
K0483 骨内異物(挿入物を含む)除去術(前腕) - - - - -
K0732 関節内骨折観血的手術(足) - - - - -
※整形外科で行われた、Kコード別手術件数上位5件
※Kコード・・・医科点数表で定められた手術コード
※10症例に満たない場合は、「-」で表示しています。

当科で最も多く行われた手術は、骨折観血的手術となっています。ギプス固定では治癒が難しい複雑な骨折や重度の骨折、
関節周辺を骨折した場合に、骨折している部位を切開し、骨を正常な位置に戻した後、ワイヤーやチタンプレート、ネジなどで固定します。
次いで、人工骨頭挿入術、骨内異物除去術が多く行われています。
泌尿器科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K7811 経尿道的尿路結石除去術(レーザー) 33 0.97 1 0% 48.94
K783 経尿道的尿管狭窄拡張術 - - - - -
K783-2 経尿道的尿管ステント留置術 - - - - -
K775 経皮的腎(腎盂)瘻造設術 - - - - -
K8036イ 膀胱悪性腫瘍手術(経尿道的手術)(電解質溶液利用) - - - - -
※泌尿器科で行われた、Kコード別手術件数上位5件
※Kコード・・・医科点数表で定められた手術コード
※10症例に満たない場合は、「-」で表示しています。

<解説>
当科で最も多く行われた手術は、尿路結石除去術となっています。
尿路結石や腎結石に対して内視鏡で確認をしながらレーザーで結石を破砕し、除去を行います。
その他にも、狭窄の拡張術や腫瘍摘出術、尿管ステント留置術などの手術を行っています。
呼吸器内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K6182 中心静脈注射用植込型カテーテル設置(頭頸部その他) 31 24.55 64.65 45.16% 84.35
K6112 抗悪性腫瘍剤静脈内持続注入用植込型カテーテル設置(四肢) - - - - -
K664 胃瘻造設術(経皮的内視鏡下胃瘻造設術、腹腔鏡下胃瘻造設術を含む) - - - - -
- - - - - - -
- - - - - - -
※呼吸器内科で行われた、Kコード別手術件数上位5件
※Kコード・・・医科点数表で定められた手術コード
※10症例に満たない場合は、「-」で表示しています。

<解説>
当科では肺炎治療等により入院加療が長期となっています。
また、急性期での治療を終え、加療の継続を目的として慢性期の病院へ転院される患者様もいらっしゃいます。
当科で最も多く行われた手術は、中心静脈注射用植込型カテーテル設置となっています。口から食事ができなくなった患者様や、
食べてもむせ込んで肺炎などを起こしやすい患者様に対して、高カロリーの栄養液を注入する為、中心静脈へカテーテルを挿入します。
2番目に多い手術は、抗悪性腫瘍剤動脈・静脈内持続注入用植込型カテーテル設置となっています。癌患者様の化学療法導入に伴い、
抗悪性腫瘍剤の局所持続注入や疼痛の制御を目的として、 体内に専用のカテーテルを植込みます。
3番目は、胃瘻造設術となっています。口から食事ができなくなった患者様や、食べてもむせ込んで肺炎などを起こしやすい患者様に対して、
体の外から直接胃の中へ栄養剤を流し込む為、お腹に穴をあけます。
その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)ファイルをダウンロード
DPC 傷病名 入院契機 症例数 発生率
130100 播種性血管内凝固症候群 同一 - -
異なる - -
180010 敗血症 同一 - -
異なる - -
180035 その他の真菌感染症 同一 - -
異なる - -
180040 手術・処置等の合併症 同一 19 0.59%
異なる - -
※播種性血管内凝固症候群(DPC6桁:130100)、敗血症(DPC6桁:180100)、その他真菌感染症
 (DPC6桁:180035)、手術・処置等の合併症(DPC6桁:180400)の各症例患者数、発生率を表しています。
※10症例に満たない場合は、「-」で表示しています。

<解説>
手術・処置等の合併症には、植込型カテーテルポートによる感染や、術後出血が含まれており、治療を行っています。
リスクレベルが「中」以上の手術を施行した患者の肺血栓塞栓症の予防対策の実施率ファイルをダウンロード
肺血栓塞栓症発症のリスクレベルが
「中」以上の手術を施行した
退院患者数(分母)
分母のうち、肺血栓塞栓症の
予防対策が実施された患者数(分子)
リスクレベルが「中」以上の手術を
施行した患者の肺血栓塞栓症の
予防対策の実施率
389 358 92.03%
※令和5年4月1日から令和6年3月31日までの退院患者であり、一般病棟に1回以上入院した患者が対象
※24時間以内の死亡患者、臓器移植の患者を除く
※リスクレベルが「中」以上の手術は、「肺血栓塞栓症および深部静脈血栓症の診断,治療,予防に関するガイドライン2017年改訂版」
(日本循環器学会等)に準じて抽出。

<解説>
静脈血栓症は致命的になる疾患です。 癌や腹膜炎などのお腹の治療を受けていても、 血栓が肺に移動することによっておこる肺塞栓症
によって息が苦しくなってしまうことがあります。
静脈血栓症はとくにがん患者様に発生することが多いとされており、 肺塞栓症を発症してしまうと致死率が高くなる為、 予防が最も重要
となります。
現在、血栓症の予防のために最も使用されているのが弾性ストッキングになりますが、 取り扱いを間違うと予防の効果が少なくなるばかりか、
皮膚障害も起こしてしまうので、専門の知識と指導が必要となります。
当院では2018年より専門の部署を発足し、専門の知識を有する弾性ストッキング・圧迫療法コンダクターの資格をもつ医師・看護師
複数名を中心に対策を行っており、 2週ごとのベッドサイド訪問に加えて、毎月ミーティングを実施し、患者様の予防対策の確認を
しております。
また、日本静脈学会総会へ対策部署の職員が毎年4演題ほどの発表を行っており、 最新の情報や血栓対策の問題点の情報交換
を行い、当院へ入院された患者様へ血栓症リスクの評価を行うことで、血栓症の対策を行っています。
全身麻酔の手術患者様には全症例に血栓症の対策を行っており、2023年は静脈血栓症を102例発見し、 そのうち10例が肺塞栓症、
6例が門脈血栓症となっております。
当院では血栓症の対策は重要な項目であると考え、情熱をもって取り組んでおります。
血液培養2セット実施率ファイルをダウンロード
血液培養オーダー日数(分母) 血液培養オーダーが1日に
2件以上ある日数(分子)
血液培養2セット実施率
690 613 88.84%
※令和5年4月1日から令和6年3月31日に細菌培養同定検査(血液)を実施した患者について、1患者1日毎に実施された日数を
 分母、同一日に2セット以上採取している患者の合計数を分子として、実施率を抽出

<解説>
当院では、消化管炎症疾患の患者様が多く、敗血症となる症例での原因菌特定の為に、血液培養検査を行っています。
原因菌の検出率を高める為に、2セット提出の実施を基本としています。
広域スペクトル抗菌薬使用時の細菌培養実施率ファイルをダウンロード
広域スペクトルの抗菌薬が
処方された退院患者数(分母)
分母のうち、入院日以降抗菌薬処方日
までの間に細菌培養同定検査が
実施された患者数(分子)
広域スペクトル抗菌薬使用時の
細菌培養実施率
399 216 54.14%
※令和5年4月1日から令和6年3月31日までの退院患者であり、一般病棟に1回以上入院した患者が対象
※24時間以内の死亡患者、臓器移植の患者を除く
※令和5年4月1日から令和6年3月31日において、広域スペクトルの抗菌薬が投与された退院患者数を分母、
 分母のうち、当該入院日~抗菌薬投与日までの期間に、細菌培養同定検査の算定があった患者数を分子として、実施率を抽出

<解説>
当院では「抗菌薬適正使用支援チーム(AST)」が発足されており、医師、看護師、薬剤師、検査技師を中心として、患者様へ適切に
抗菌薬を使用することを支援し、感染症の治療効果を高めるとともに、耐性菌の発生を抑制することを目的とし、活動しています。
抗菌薬適正使用の鍵を握るのは正確な微生物学的診断であり、この指標は広域抗菌薬使用前の適切な培養検査の実施率を
示しています。
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