2025年4月1日をもちまして、渋谷正直前病院長より引き継ぎこのイムス板橋リハビリテーション病院病院長に就任致しました、大野 綾でございます。 患者さんおよび関係者の皆さまにおかれましては、今後とも変わらぬご理解とご支援を賜りますようお願い申し上げます。 ・患者さんの「できる」を増やすこと ・患者さんが住み慣れた地域で再び「生活」「活動」できるよう力を尽くすこと ・患者さんの「人生」、すなわち生きがいを大切にすることこれらが、わたくしどもイムス板橋リハビリテーション病院が大事にしていることです。 リハビリテーション医療は、『活動』をみる医学・医療です。歩く、手を動かす、身の回りのことを自分で行う、食べる、話す、家族との生活、家事や仕事など。病気やけがによって、これまで当たり前にできていたことができなくなる。「できなくなったこと」を少しずつでも「できる」ようにしていくこと、今ある機能や能力を引き出し活かし伸ばすこと、環境をうまく工夫すること、そして患者さんたちがご自身の生活・社会に戻り日々活動できるように。患者さんとご家族を中心に、各専門職種がチームで取り組むのがリハビリテーション医療です。 当院は、153床すべてが回復期リハビリテーション病床のリハビリテーション専門病院です。脳出血や脳梗塞などの脳血管疾患、骨折手術後など整形外科疾患、内科疾患治療後、外科的手術後の方などすべての領域の患者さんを受け入れ、専門的なリハビリテーションを行っています。一般的なリハビリテーションはもちろんのこと、心臓リハビリテーション、摂食嚥下リハビリテーション、復職や自動車運転再開に向けたリハビリテーションにも力を入れています。入院患者さんのリハビリテーションに加えて通所・訪問リハビリテーション部門を有し、退院後の方々の生活・社会復帰を支えています。2024年度には痙縮(脳や脊髄疾患などによる筋肉のつっぱり)に対するボツリヌス治療、また先進的な歩行練習用リハビリテーション支援ロボットによるリハビリテーション治療を導入いたしました。 医療の細分化が進み急性期病院の入院期間は年々短くなっています。病気の治療は終わったが動けず食べられず生活できない方々が多く、リハビリテーション医療の役割は重要性を増しています。回復期リハビリテーション病院の数は増えましたが、これからはより一層専門性や治療の質を向上させる努力が必要です。また、患者さんやご家族を支えるためには、近隣の急性期病院や地域の医院・クリニックの先生方、在宅領域や施設の方々との連携・協力が非常に重要と考えております。 患者さんの「できる」をふやし、住み慣れた地域で再び「生活」「活動」できるように、お一人お一人のこれまで生きてきた人生と大事にしてきたことを大切に。一層専門性を高めながら、地域の医療・福祉機関との連携を密にして、各専門職種はじめ病院全体で一つのチームとしてリハビリテーション医療に取り組んでまいります。ごあいさつ病院長 大野 綾(Ryo Ohno)リハビリテーション指導医・専門医イムス板橋リハビリテーション病院のボツリヌス療法外来では、大野新院長、富岡医師が携わっています。soft
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