2020年はコロナ禍により、医療界全体が非常にあわただしい中で第1四半期が始まりました。100年に一度あるかないかの経験で、地域の皆様や開業の先生方、救急隊や医療に関係するすべての方々が大変な思いで地域の医療を維持してくださっていることに大変感謝しております。当院も速やかに感染対策を行い、感染疑い患者の専用エリアを設け、LAMP法、胸部CT検査などを用いて新型コロナウイルス対策を行っております。5月末現在はやや収束した感はあるものの、まだまだ予断を許さない状況であることは間違いありません。これからも細心の注意で地域にこたえるとともに、新型コロナ以外の患者さんに対する医療崩壊を起こさないよう頑張ってまいります。地域の皆様にもこれまでと変わらぬご協力・ご理解をお願い申し上げます。 医療の話題としては、一昨年から開始したがんの遺伝子診断=リキッドバイオプシーが非常に有用であることがわかりました。これは血液を10mlほど採取するだけで、がんの存在や手術後の再発の有無・抗がん剤治療の効果などを、これまでの技術と比べ非常に早期に高精度で調べることができるものです。当院でもまずは健診部門のメニューとして取り揃えております。また、この6月には手術支援ロボットのda Vinci(ダヴィンチ)が導入されました。泌尿器、呼吸器、消化器外科領域で威力を発揮する最先端の手術機器です。開設41年目を迎えましたが、これからも時代の進化に追従するだけでなくリードすべく新たな取り組みを継続してまいります。新たな技術の導入と、それを支える優秀なスタッフの教育により、職員一丸となって地域のニーズにこたえていきたいと存じます。これからも変わらぬご支援をお願い申し上げます。 病院長 1 SHINMATSUDO CHUO GENERAL HOSPITAL ANNUAL REPORT 2020 高度な医療と、優しいこころを大切に 皆さまに愛される病院を目指します 松尾 亮太
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