高校生の頃は心理学に興味があり、進学に際していろいろな学校を調べましたが、やがて自分が目指すのは心理学ではなくむしろ社会福祉の方だと思い至り、集中して学べる社会福祉学の専門学校で3年学びました。新卒でイムスケアふじみのに入職。１年間の実務経験を得て社会福祉士の国家資格を取得しました。現在は相談員として入所のご案内・調整から病院受診の手続き、退所の調整に至るまで入所者様やご家族の身近なご相談窓口となり、さまざまなサポートを行っています。施設を安心してご利用いただけるかどうか、最初に良い印象をもっていただく施設の“顔”となる仕事なので、責任は重大です。入所前の面談は一度限りということが多く、限られた時間のなかで信頼関係を築かなくてはなりません。入所者やご家族のお話をしっかりと伺い、不安なお気持ちを和らげられるよう、表情や声色、しぐさにも気を配り、真摯な対応を心がけています。

　施設の主な目的は、疾病等で介護を必要とされるご高齢者の早期家庭復帰のお手伝いですが、なかには命の危機のある疾病を経て入所される方もいらっしゃいます。入職1年目、まだ新人の頃でしたがそんなご家族が相談にいらっしゃいました。ご主人による老々介護ということで、たいへん不安を感じておられましたが、その後入所を経て無事に在宅復帰。その際、ご主人から「あなたの笑顔で救われました」という言葉をいただいたときは、本当にうれしかったですね。相談員になって良かったと、実感した瞬間でした。社会福祉士として本当に自分に適性があるのかどうか、入職後も不安はありました。性格的にも、考えすぎて決断が遅いのが弱点だと認識していましたが、今ではむしろそれがじっくり丁寧に考えるという強みにもなるのだと自信がもてるようにもなりました。まだ道の途中ですが、入所者様やご家族のお気持ちに寄り添えるような相談員として、成長して行きたいと思います。