高校卒業後、介護の専門学校を経て、当初は埼玉セントラル病院へ介護士として入職しました。学生時代の恩師が看護師出身の方で、介護もこれからは医療の視点や知識がより不可欠になるとアドバイスを受け、病院で学びたいと思ったことがきっかけでした。病院勤務で実践を積むなか、介護は要介護度が深刻になる前に、水際で止めることが大事ではないかという思いを強くし、デイケアができる施設への異動を希望。現在は、デイケアを経てイムスケアふじみのの認知症の入所者様のフロアを主任として担当しています。認知症の入所様は身体介護だけでは不十分で、時には興奮する方が落ち着くまで寄り添ったり、ひたすらお話を聞いたりと、心のケアがとても大切です。その分、スタッフにも相当なストレスがかかります。主任として、フロア全体の介護、看護のスタッフが各々の役割をしっかり果たしながら、ストレスを溜めないようケアしていくことが私の最も大切な仕事です。

　主任は全員で4人ですが、そのなかで女性は私一人です。家庭を持ち、11歳と9歳の息子の母親ですが、主任が複数体制ということもあり、休みがとり辛いということもなく、引継ぎ等もスムーズで安心できます。デイケアへの異動を希望した際も、新しい仕事への意欲はもちろん子どもが小学校へ上がるタイミングということもありました。グループ内異動ですが、事情が考慮されとても良かったと思います。女性が働きやすい環境づくりに積極的なグループであることは実感しています。仕事と子育ての両立には困難もありますが、主任にも任命され、期待されていることは素直にうれしく感じます。まだまだ女性の管理者は少ないですが、私ががんばれば後が続くのかなと、モチベーションにもつながっています。とはいえ、介護士の仕事は生易しいものではありません。どれほど入所者様に心を寄せたケアができるか、それが大切。皆さまの笑顔が増えると何とも言えずやりがいを感じます。