管理栄養士が教える!嚥下が気になる方に向けた食事 簡単レシピ
2025年4月16日
IMSグループ 栄養部門監修

はじめに
高齢者や病気療養中の方の中には、「飲み込みにくい」「食べづらい」と感じる方が多くいます。
嚥下(えんげ)機能が低下すると、食事が負担になり、栄養不足につながる可能性も。
そこで今回はIMSグループの栄養士監修のもと、簡単で食べやすく、飲み込みやすいレシピをご紹介します。
摂食嚥下障害とは?理解を深めるための基礎知識
摂食嚥下障害とは
私たちは、食べ物をスムーズに飲み込むために、無意識のうちにいくつかの段階を踏んでいます。
まず、食べ物を見て認識すると、唾液や胃液が分泌され、体が食事の準備を始めます。次に、口に入った食べ物をよく噛み、唾液と混ぜることで、飲み込みやすい状態に整えます。
その後、食べ物の塊が喉の奥へ送られると、脳の指令により反射的に「ごっくん」と飲み込まれます。このとき、食べ物が誤って気管に入らないよう防御機能が働き、食道を通って胃へと運ばれます。
しかし、この一連の過程に問題が生じると、むせたり、うまく飲み込めなくなることがあります。この状態を「摂食嚥下障害」といい、誤嚥や栄養不足のリスクを高めるため、適切な食事対策が必要です。

摂食嚥下障害の原因や要因について
日本では高齢化の進行に伴い、誤嚥性肺炎による死亡者が年々増加しています。
令和3年には死因の第6位となり、肺炎で死亡する患者の9割以上が高齢者とされています。そのうち、およそ8割が誤嚥性肺炎によるものと考えられています。
このように、加齢とともに罹患リスクが高まる誤嚥性肺炎は、高齢者にとって身近な病気の一つです。では、なぜ年齢を重ねると誤嚥しやすくなるのでしょうか。
皆さんは「サルコペニア」という言葉を聞いたことがありますか?
誤嚥の主な原因の一つは、加齢による筋力低下や筋肉量の減少、つまりサルコペニアです。
手足の筋力が衰え、外出が億劫になる。歩く速度が遅くなる。一つひとつの動作に時間がかかる。
これらの症状を感じる場合は、誤嚥のリスクが高まっている可能性があるため注意が必要です。
当サイトでは摂食嚥下障害について紹介している動画が多数ご用意しています。下記よりぜひご覧ください。
飲み込みやすい食事
摂食嚥下障害の方が飲み込みやすい食事は、「噛みやすさ」「飲み込みやすさ」「誤嚥しにくさ」を考慮したものが理想的です。
当サイトでは、上記のポイントを意識して管理栄養士がレシピを紹介しています。ぜひ参考にしてください。
飲み込みやすい食事(主食編)
食べやすい飲み込みやすい食事について、まずは主食編をご紹介します。
1つめの動画では「やわらかいご飯」と「お粥の作り方」を紹介しています。
この動画では柔らかいご飯をお米から炊く方法と、炊いたお米を電子レンジで柔らかくする方法について紹介しています。またお粥の作り方も紹介していますので下記より動画をご視聴ください。
2つ目の動画はお粥ミキサーのご紹介です。 お粥ミキサーとはお粥のつぶつぶをなくして滑らかにしたものです。 ミキサーやハンドブレンダーがあれば簡単に作れるので、ぜひチャレンジしてみてください。
飲み込みやすい食事(主菜編)
上記でご紹介したお米だけでなく、おかずもミキサー食にすることができます。 食材・とろみ粉・ミキサーの3点を揃えれば、自宅でも簡単に作ることができます。ぜひ参考にしてください。
番外編!とろみつき炭酸飲料を楽しもう
これまで、炭酸水にとろみをつけることは、とろみ剤の性質上難しいとされてきました。
しかし、近年新たな製品が登場し、より簡単にとろみをつけられるようになっています。
この動画では、ビールテイスト飲料にとろみをつける方法をご紹介していますので、ぜひご視聴ください。