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坐骨神経痛 やわらげるストレッチと体操

2023年3月27日

IMSグループ リハビリ部門

動画のポイント!!

今回は坐骨神経痛についての簡単な説明と、それを緩和するためのストレッチを紹介しています。
痛みを確認しつつ、無理のない範囲でストレッチの参考にして頂ければ幸いです。

メニュー
  1. 坐骨神経痛について
    1. 坐骨神経とは
    2. 坐骨神経痛とは
    3. 坐骨神経痛の症状
    4. 坐骨神経痛の原因
  2. 坐骨神経痛に効くおすすめストレッチ2選
    1. 寝ながらできるストレッチ
    2. 座った状態でできるストレッチ
  3. 坐骨神経痛に関わる疾患
    1. 腰椎椎間板ヘルニア
    2. 腰部脊柱管狭窄症
    3. 梨状筋症候群

坐骨神経痛について

坐骨神経とは

坐骨神経とは下背部からお尻、足にかけて走行している神経です。
坐骨神経はハムストリングスや大内転筋といった筋肉を支配しています。

坐骨神経痛とは

腰椎椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症、梨状筋症候群などにより、坐骨神経が圧迫されたり、締め付けられることで痛みが生じることを言います。

坐骨神経痛の症状

坐骨神経痛の症状は腰から臀部を通って片方の足の裏側に感じられることがほとんどです。
状態によっては両方の足に痛みが生じることもあります。
焼けるような痛み、しびれるような痛み、刺すような痛みなどの痛みが多く見られます。

坐骨神経痛の原因

長時間同じ姿勢を取り続ける、運動不足、中腰での作業や重い荷物を持つなどにより腰部へのストレスや臀部の筋肉の過緊張を引き起こすことが挙げられます。

医師監修の元、症状からご自身でセルフチェックを行えます。
気になる方は下記診断をぜひお試しください。

坐骨神経痛セルフチェック

坐骨神経痛に効くおすすめストレッチ2選

寝ながらできるストレッチ【動画:01:31】

仰向けになり膝を立てます。ストレッチを行う方の太ももを手で持ち、股関節を90度に曲げその位置で膝の屈伸を行います。
これを10回×3セットを行いましょう。
手で太ももを押さえるのが困難な場合は、タオルを引っ掛けることで、保持しましょう。
NG例の紹介です【動画:02:43】
反対の膝が浮いている。膝がまっすぐ伸ばせていない。といった現象が起きている場合正しい効果が得られないため注意をして行いましょう。

座った状態でできるストレッチ【動画:03:04】

椅子やベッドに座り、背筋を伸ばし、ストレッチしたい方の足をもう片方の膝の上に乗せます。
背筋を伸ばしたまま、上半身を前に倒し、10秒程度キープしましょう。
NG例の紹介です【動画:03:42】
座った際に背筋が伸び切っていない状態で、首や胸だけが前に倒れている場合、股関節が動いていないので正しい効果が得られないため注意して行いましょう。

以上2点の簡単に自宅で行えるストレッチ方法のご紹介でした。
必ず痛みのない範囲で行いましょう。
坐骨神経痛がひどい場合は一度整形外科へ受診してください。

坐骨神経痛の原因の主な疾患に関してもう少し詳しく説明させていただきます!
動画で少し説明させて頂いたように、坐骨神経痛はあくまで症状となります。
その原因には疾患として①腰椎椎間板ヘルニア、②腰部脊柱管狭窄症、③梨状筋症候群が主な疾患となります。

坐骨神経痛に関わる疾患

①腰椎椎間板ヘルニア

腰椎とはいわゆる背骨のことです。
背骨は骨盤から頭蓋骨の間にありますが、全部で24個がつながっています。
1つ1つは『椎骨』という骨になり場所によって名称が変わります。
骨盤の上の腰の部分の『腰椎』が5個『腰椎』の上の胸の部分に『胸椎』が12個『胸椎』の上の首の部分に『頸椎』が7個となっています。
この背骨こと『椎骨』はだるまさん落としのように直線でなく、正常であると『S字カーブ』を形成しています。
頭蓋骨はとても重く約4~6kgありますが、この『S字カーブ』のおかげで負担が分散する構造となっています。
またこの椎骨の間にはクッションの働きをする『椎間板』という軟骨があります。
正常では『腰椎』では前方に凸のカーブをとりますが、このカーブが少なくなってしまう事でなどで『椎間板』に負担がかかってしまい、『椎間板』がはみ出したり飛び出したりしてしまう事が、『椎間板ヘルニア』で、『腰椎』の椎間板で起こると、神経を圧迫してしまい、坐骨神経痛を起こしてしまいます。

◆予防と治療について

日常生活上の注意としては、同じ姿勢(腰椎の前方に凸のカーブがなくなる、前かがみなど)を長時間続けたり、重たいものを急に持ち上げたりすることで、腰椎椎間板に負担がかかる事で発症する可能性がありますので、日頃の姿勢や動作などを、気を付ける事です。
手術ではない治療としては、リハビリテーション、コルセットなどがあり、これらで症状が改善する事はあります。
股関節や腰部周囲の筋肉の柔軟性を改善や、姿勢や動作の改善のために、股関節や体幹の筋力や負担なく関節を動かす事などが重要となります。
ただしびれや足の力が入りづらいなど症状が強い時は、病院でしっかりと診察をして頂く事も必要となります。

医師監修の元、症状からご自身でセルフチェックを行えます。
気になる方は下記診断をぜひお試しください。

椎間板ヘルニアセルフチェック

②腰部脊柱管狭窄症

脊柱管とは椎骨、椎間板、関節、靭帯などで囲まれた脊髄の神経が通るトンネルとなります。
加齢などで椎骨が変形したり、椎間板が膨らんだり、靭帯が厚くなって神経の通る脊柱管が狭くなることで『狭窄』、神経が圧迫を受け、神経の血流が低下することで脊柱管狭窄症となってしまいます。
部位としては『腰椎』で起こる事が多いです。
脊柱を後方への凸のカーブのように、身体を後ろに反らすような動きを行うと、脊柱管が狭くなり症状が悪化してしまうため、症状が強くなると身体を前に屈むようにすると、脊柱管が広がる形となり症状が落ち着くことがあります。
腰部脊柱管狭窄症の特徴的な症状は、長い距離を続けて歩くことが出来ない事です。
歩き続けることで症状が出てきてしまうと、立ち止まって身体を倒す姿勢をとる事で症状を減らそうとします。この歩行と休息を繰り返すことを間歇性跛行(かんけつせいはこう)と言われます。
腰部脊柱管狭窄症は腰痛が少ない事が多く、安静にしている時などは、症状はありませんが、背筋を伸ばすようにして立ったり歩いたりすると、臀部やふとももや膝から下にかけてしびれや痛みが出てきてしまい歩きづらくなります。

◆予防と治療

日常生活上の注意として、姿勢を正しく保つ事は重要ですが、神経の圧迫がある場合は前屈みの姿勢は症状を落ち着かせることになるので、必要に応じて長く歩くときなどは杖やシルバーカーなどを使用する事で腰椎を少し屈む姿勢となるため症状が落ち着いて長い距離歩くことが可能となります。 手術ではない治療としては、リハビリテーション、コルセットや神経ブロック注射などで症状が改善する事あります。
ただしびれや足の力が入りづらいなど症状が強い時は、病院でしっかりと診察をして頂く事も必要となります。

医師監修の元、症状からご自身でセルフチェックを行えます。
気になる方は下記診断をぜひお試しください。

腰部脊柱管狭窄症セルフチェック

③梨状筋症候群

梨状筋とは骨盤の仙骨から大腿骨につく筋肉です。大殿筋というお尻の筋肉の下にあります。坐骨神経がこの梨状筋の下を通る形で走行しています。
梨状筋や筋肉は通常は柔らかい状況ですが、負担などがかかってしまうと硬くなってしまい、結果として坐骨神経を圧迫してしまう事があり、しびれが発生してしまう事があります。このことを梨状筋症候群といいます。
股関節を曲げた姿勢で長時間いたりすることで梨状筋が硬くなることはあり、草むしりなどで中腰の姿勢を保ち続けたり、長時間の運転などでも梨状筋に負担がかかってしまいます。梨状筋のストレッチが有効となる事が多かったり、姿勢の改善や動きの改善も重要となります。

坐骨神経痛の方がやってはいけないことの紹介をします。 坐骨神経の原因は腰への負担や殿部の筋肉の硬さが関係しますので、①重い物を腰部に負担がかかる姿勢で持ち上げる事②長時間同じ姿勢をとる③体重が増えてしまう④激しい運動をする⑤症状が出たときに過剰な安静を行う、などがあげられます。
以上が坐骨神経痛の原因についてです。坐骨神経痛がひどい場合は一度整形外科へ受診してください。

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