検査のプロとして、ドクターに提案できる検査組織へ

検査のプロとして、ドクターに提案できる検査組織へ

急性期以外に興味が移った時もフレキシブルに動ける環境を

遠藤 祐樹さん

検査技師になりたいと思ったのは、理科の実験や顕微鏡を見るのが好きだったということと、高齢化社会を迎えることが学生時代から言われており、病院や医療関係の仕事が今後求められていくと感じたから。昔の検査室はピペットなども使って本当に理科の実験のような要素が強かったそうですが、現在の検査業務は自動化も進んでいるので、志望した当時とは検査室の雰囲気は相当変わっているでしょうね。

新卒で入職した時は急性期を希望していましたが、働いていくうちに介護や慢性期に興味が出た時に視野に入れられるよう、IMSグループの病院を選びました。大きな大学病院と違って、個々の施設はそれほど大きくはありませんが、急性期から慢性期、リハビリと様々な施設があって、急性期の病院にいてもそれぞれの領域の状況を知ることができますから。

専門病院のモニタリング業務に携われたのは大きな経験

これまでは新戸塚病院や板橋中央総合病院など色々な診療科がある病院で働いていたのですが、現在の施設は脳神経外科の治療中心に行っている専門病院になります。神経外科の手術には様々な種類があるのですが、なかでも脳動脈瘤をクリッピングする治療のモニタリング業務に携われたのはとても大きな経験になっています。これは、動脈瘤にクリップを付ける際に、関係のない神経や血管を挟むリスクを回避するために波形の変化がないかモニタリングするという業務で、どこの病院でも携われる業務ではないため、検査技師として貴重な経験をさせていただきました。

ただ、以前の職場では内視鏡の介助の仕事があったので勉強して内視鏡検査士の資格を取得しましたが、現在の職場では内視鏡検査に検査技師が携わっていないため、あまり内視鏡検査士の資格は活かせていないかもしれません。けれど得た知識が無駄になることはないですし、内視鏡の検査自体は病院で行っているので、患者さんに何かあった時に役立つのではないかと思っています。

検査のプロとして、ドクターに提案できる検査技師へ

遠藤 祐樹さん

現在は技師長としての仕事が中心になっていますね。スタッフが力を発揮できるような配置を考え、みんなが気持ちよく仕事をしてもらえる環境を作るようにしています。ひとつのことを究めたいという人や、様々なことを広く吸収したいと考える人などそれぞれですから、個人の志向に配慮した組織づくりを心掛けています。

自分が目指している検査室の目標として、まずは当たり前かもしれませんが、挨拶をきちんとできる組織であること。他部署の職員や患者さんなど、院内での挨拶は徹底しています。そのうえで、検査して異常値が出た時に伝えるのはもちろんですが、検査のプロとしてただ言われた検査をこなしていくだけでなく「他にこういう検査はいかがですか」など、ドクターに提案していけるような検査技師を育成していくことが理想です。

そういう意味では、僕は技師としては11年目で、検査技師のスペシャリストとしてはまだまだ。突発的にスタッフが休みになったときなどは現場に出るようにしていますが、デスクワークに慣れてきたら、どんどん現場に出て自分も検査技師としての知識と経験を身につけていきたいですね。

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