Emergency

救急外来

救急外来

本プログラム
症例領域区分
当院における症例数 必要経験症例数
麻酔科管理全症例数 3842 600
小児(6歳未満)の麻酔 37 25
帝王切開術の麻酔 166 10
心臓血管手術の麻酔 169 25
胸部外科手術の麻酔 260 25
脳神経外科の麻酔 120 25
平成18年以前は、救急車台数4000台で、受け入れ体制も初期研修医1年目、2年目が1人ずつ専属で配属されているのみで、ホットラインの管理はER看護師が行い、受け入れの可否は、各科の救急外来当番Drに確認をとっている状態でした。
平成19年頃より、救急診療体制、入院受け入れの強化が行われ、専属担当医(救急科Dr1人、麻酔科1人)の配属、ホトラインの管理や受け入れの可否は専属担当医の判断となりました。その後、救急車台数は徐々に増加し、5km圏内に2つの大学病院、6つの急性期病院がある立地ながら、年間8000台以上の救急車を受け入れるまでになりました。 現在の診療体制は
初療:初期研修医1年目、2年目、麻酔科、救急科/他科の救急外来担当医
初療後:各科ER当番の Drにコンサルト
となっています。
ERは7ベットあり、上記3-4人前後で初療を行っています。隣室にレントゲン室、CT室があるため、スムーズに検査が行えます。

ER研修

当科のER診療は平成19年(2007年)のプログラム開始時から行っています。当初は「ER診療能力の維持」が目的で始まりましたが、学ぶべき事が多く、現在では下記のような研修目的になりました。

<目的>
ER診療能力の維持(プライマリーケア能力の維持)
  →呼吸不全、循環不全の患者への対応は、術中急変患者への対応と重なる部分が多くあります。急性期医療に関わる麻酔科として大きな経験になります。
  
ER内の管理
  →ER内の患者様の重症度、緊急度の評価を行い、診療の順番、検査の優先度を決めます。麻酔科の仕事の1つに手術室の管理がありますが、ERでの経験は手術室管理にも活かせます。
  
初期研修医の教育、指導
  →後期研修医は教えられることが多いと思いますが、周りに教えることでより理解が深まります。また、後期研修1年目から、教育の難しさや大切さを実感し、よりよい教育者になって欲しいと思っています。
  
各科とのコミュニケーション
  →麻酔科は手術室に籠って、1人で仕事ができると思われることもありますが、当院の麻酔科は全く逆です。外科医、看護師、コメディカルと、十分にコミュニケーションをとることで、予定から緊急手術、低リスクから高リスクの患者様まで、幅広く安全に麻酔を行うことができます。医療ミスの原因の多くはコミュニケーションエラーです。
  
緊急手術患者のスムーズな手術室入室
  →麻酔科がERで診療することで、必要な術前評価や検査、手術室の状況把握などが迅速に行えるため、超緊急時は30分前後で入室することも可能です。

現在、このような目的でER研修を行っています。連携施設での研修も行うことで、当科プログラムの卒業生はとても競争力のある「選ばれる麻酔科」へと成長しています。

その他の関わりとして、RRS(Rapid Response System)への参加、麻酔科から救急専門医を取得し、救急科へ転科した人もいます。