認知症看護認定看護師の業務内容について教えてください。

岩上：

認知症の方は、自分の病気を理解することができないため患者になりきれません。また「今」がわからないことで、様々なことに対して不安や混乱を抱えています。そのため、落ち着かなくなってしまったり、怒り出してしまったりと行動で示そうとします。私たち医療スタッフは、認知症の方の気持ちを想像し行動の背景にある「困りごと」に目を向け、「その人にとっての安心」につながる関わりや環境の提供が必要となります。
認知症看護認定看護師として、院内で働く多職種と連携し認知症の方の関わりや環境を一緒に考え実践し「その人らしい」生活が送れるよう調整しています。

認知症看護認定看護師として大切にしていることは何ですか

岩上：

「認知症」になると、日常生活で出来なくなってしまうことが少しずつ増えてきます。
ですが、「認知症」でも「その人らしい」持てる力に目を向けると沢山あります。
私が所属する回復期病棟では、「持てる力」や「その人らしさ」に焦点を当て、どの部分を支援することで持てる力を継続していけるか、その人らしい生きがいや趣味をどのように発揮し生活に取り込めるかを日々カンファレンスで検討・実践しています。

最後に、HPをご覧になっている方へ、メッセージをお願いします。

私は認知症看護認定看護師として1年目のまだまだ新人です。
院内で働く多くのスタッフに助けられ、カンファレンスの中で様々なアイデアや工夫を出し合い、少しでも認知症の方が安心し穏やかな生活を送ることができる様に日々取り組んでいます。
今後は、当院に入院中だけの関わりで終わらせず、「病院から自宅」へ「病院から地域」へと関わりを繋いでいける様な活動を目指しています。