世界の漁獲量の半分を消費するイカ好きの日本人。でもイタリアやギリシャ、スペインなど地中海沿岸のグルメたちも負けてはいません。
さっそくアイデアを拝借し、レシピを考案しました。ドルチェはジューシーな柑橘ゼリーを添えて。
イカの胴にサフランライスを詰め、ニンニクを効かせたトマトソースで煮込みました。
お米はモチ米ではなく普通の白米で、パエリア風の仕上りです。食べごたえがあり、男性でも大満足!
スルメイカ
日本近海で捕獲され店頭でもなじみ深いスルメイカ。外洋を回遊するため筋肉質で歯ごたえがあります。1年中出回りますが旬は5~9月。目が黒々として胴に張りがあり、足の吸盤に吸着力が残っていれば新鮮な証拠。栄養成分の主体はタンパク質で、9種の必須アミノ酸がバランスよく含まれた優等生です。もう一つ注目の栄養成分はタウリン。血液中のコレステロールや中性脂肪を減らす、血圧を正しく保つ、肝臓の解毒機能を高めるなどの働きが期待できます。
フライパンにバターを入れて火にかけ、②を加えて玉ネギが透き通るまで炒め、米を洗わずに加えて炒める
サフランと水90mLコンソメを加えて軽く混ぜ、火を弱めて時々かき混ぜ10分煮る
①のイカに⑤を詰め、爪楊枝で口を閉じる
ニンニク、玉ネギをみじん切り、イカの足は1cm幅に切る
イカが膨らんできたら蓋をし、火を弱めて10分加熱する。いったん蓋を開けてイカを裏返し。再び蓋をして5分加熱する
イムス三芳総合病院
栄養科 管理栄養士
杉山 秀美
母が人工透析を受けており食べられるものが限られていたため、力になりたくて管理栄養士の道に進みました。現在、病棟の栄養指導と褥瘡ケアを担当しています。褥瘡など皮膚トラブルの回復にはエネルギーとたんぱく質のバランスが大事。完治すると密かにガッツポーズを決めています。本来、イカめしはしょう油味ですが、今回はトマトソースで地中海風にしてみました。
絞った甘夏の果汁が薫香を放つゼリー。オレンジジュースとハチミツ、味にまろみを出す牛乳を加え、どなたにも食べやすい風味に調えました。甘夏の実には腸内環境を改善する水溶性食物繊維・ペクチンが豊富です。
取り出した甘夏の中身を布巾に包んでボウルに果汁を絞る。オレンジジュースと合わせて120mLになるようにする
小鍋に水30mLを入れ、粉寒天を振り入れて火にかける。粉寒天がしっかり溶けるまで弱火で加熱する
粗熱をとり、牛乳を加える。よく混ぜながら再度沸々とするまで加熱する
イムス三芳総合病院
栄養科 主任 管理栄養士 武内 茉夕
学時代からお菓子作りが趣味。皆にヘルシーに食べてほしくて大学の栄養学科に進みました。授業の病院実習で、認知症の奥さまのために、減塩食の作り方を管理栄養士から学んでいるご老人に出会ったのが私の転機。「家内に恩返ししたいから」という言葉に大感動して、病棟で栄養指導するときの原点になっています。柑橘ゼリーは、食欲のない時でもすっきり喉を通るので試してみてください。