疾患解説

虚血性心疾患:狭心症、心筋梗塞

当科の対象疾患として、狭心症、急性心筋梗塞、急性心筋梗塞合併症(心破裂、心室中隔穿孔、乳頭筋断裂)などがあります。

虚血性心疾患とは、心臓の筋肉に血流不足が生じ、心臓の機能障害をきたした状態です。胸の痛みや圧迫感などが生じます。

心筋に栄養を与える血管のことを 冠動脈といわれ、通常3本の冠動脈が心筋を栄養しています。

その冠動脈が動脈硬化などで、狭くなり血液供給が減少すると、狭心症という診断になり、冠動脈が閉塞し、心筋の壊死を伴う場合は心筋梗塞という診断となります。

軽症例ではカテーテル治療を行いますが、複数に及ぶ病変などで外科的手術(冠動脈バイパス術)を施行します。

当院では原則として心臓を止めずに手術を行う、心拍動下冠動脈バイパス術を行なっています。

虚血性心疾患:狭心症、心筋梗塞

心拍動下冠動脈バイパス術
:off-pump coronary artery bypass grafting

当院では約95%の症例で、心拍動下のバイパスを行っています。当院の待機手術の生存退院率は99.2%(251/253例:直近5年間)です。

心拍動下冠動脈バイパス術の利点として、人工心肺を使用しないため、出血が少ない、炎症反応の軽減などがあります。また、大動脈の石灰化、腎不全、悪性腫瘍、高齢者、低肺機能、免疫能低下、血液凝固異常などをお持ちの患者様でより成績が良いとされています。

標準的な術後経過

✓手術時間は3時間から5時間です。
✓麻酔から覚め、手術日の夕方から夜にかけて気管チューブを抜くことができます。
✓翌日から食事、リハビリを開始し、一般病棟に移ります。
✓その後はリハビリを段階的にすすめ、造影CTでバイパス開存を確認し、術後平均7~10日で退院します。

冠動脈バイパス術後のおよその経過

冠動脈バイパス術後のおよその経過

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