心揺さぶられる体験を、
私たちとともに
このたびは、イムス横浜国際看護専門学校のホームページをご覧いただき、心より感謝申し上げます。
コロナ禍以降、看護師を目指す若者の数は減少傾向にあり、多くの病院が看護師不足という深刻な課題に直面しています。看護師という職業は、コロナ禍で広く報道されたように、大きな責任を伴い、誰にでも務まるものではありません。しかし、どのような仕事にもそれぞれ責任が伴い、「楽な仕事」など存在しないとも言えるでしょう。
私は高校卒業後に看護師を志し、15年以上にわたり臨床の現場に携わってまいりました。とりわけ終末期医療に深く関わり、緩和ケア病棟では多くの患者さまをお見送りしてきました。その間、どれほど多くの涙を流したことでしょう。それでも一度たりとも、この仕事を辞めたいと思ったことはありませんでした。
限りある時間を生きる患者さまのそばで、その大切な時間を共に過ごさせていただけること。私たちのささやかな関わりに、患者さまやご家族から感謝のお言葉をいただけること。時には、逆に私たち医療者自身が癒される瞬間があること。そうした体験の一つひとつが、次に出会う患者さまへの活力となっていたのだと思います。
あるとき、尊敬する医師からこう言われたことがあります。
「佐藤くん、私たちが体験していることは、テレビのドラマ以上にドラマなんだよ。だから、そこに参加させていただいている患者さん一人ひとりに感謝しなければいけないよ。多くのことを感じ、学ばせてもらっているのだからね。」
もし私が看護師でなければ、これほど多くの人の人生に深く関わることはなかったでしょう。患者さま、ご家族と共に喜び、悲しみ、歩ませていただいた日々に、今も心から感謝しています。
人生において、楽なことばかりでは充実感は得られません。なぜなら、心が揺さぶられないからです。看護師という仕事は決してたやすいものではありませんが、心が大きく揺さぶられ、多くの感動をもたらしてくれる、かけがえのない職業です。そしてその体験は、自分自身の人生そのものを豊かにしてくれます。
本校では、「3年間でどれだけ豊かな体験を提供できるか」に重きを置いて教育を行っています。ぜひこのままホームページをご覧いただき、他の大学や専門学校では得がたい、多彩な学びと経験に触れていただければ幸いです。そして、ぜひ一度、本校に足をお運びください。
教職員一同、みなさまとともに豊かな体験を重ねていけることを、心より楽しみにしております。