リハビリテーション科紹介
回復期リハビリテーション病棟
回復期リハビリテーション 空床状況
2024.01.29 更新
ぜひご相談ください。
回復期リハビリテーション病棟とは
回復期リハビリテーション病棟は、脳血管疾患または整形疾患などによる病気や怪我のために急性期病棟で治療を受けた後、社会復帰のために医学的・社会的なサポートが必要な患者様が入院される病棟です。医師・看護師・リハビリ・医療ソーシャルワーカー・管理栄養士など多くの専門職種がチームを組み、集中的にリハビリテーションを実施し、心身ともに回復した状態で社会に復帰していただくことを目的としています。 当院は、55床の病床数を有し、今まで多くの患者様にリハビリテーション医療を提供してきました。また、脳血管地域連携パス、大腿骨頸部骨折地域連携パスにも参加し、地域の急性期病院とも連携してリハビリテーション医療を進めています。
スタッフ構成
回復期リハビリテーション病棟専従医 北﨑 伸一
理学療法士 副主任 山本修利
何らかの障害を身体に抱えた時、誰もが今後の生活に不安を抱きます。しかし どんな障害を抱えた方も、夢と希望を持った生活を再び送れるようになると我々 は信じています。回復期病棟は患者様の「これからの生活」に全力で寄与してい きます。
医療ソーシャルワーカー 副主任 佐藤真利奈
“退院をした後、家での生活が心配”と、一人で悩んでいませんか?
安心して退院後の生活が送れるように、患者様・ご家族様の相談に応じます。福祉
サービスについて、金銭的不安、社会復帰などの課題解決のお手伝いを致します。
管理栄養士 清水綾
平成30年4月より回復専任管理栄養士を務めています。
リハビリを行っている患者様に対してリハビリ栄養の重要性が高まっている昨今、リハビリをスムーズに行えるように、栄養面からサポートしていきます。
入院環境と設備
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リハビリテーション室の他、病棟にもリハビリスペースが完備されており、病棟でリハビリを行うこともできます。
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病棟には患者さんの利用に適した食堂があり、離床を行える方は食堂で召し上がれます。
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身体の右側が不自由な方、左側が不自由な方のどちらでも安全かつ安楽に動作が行っていただけるように環境が整ったトイレが設置されています。
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介護浴室に加え、身体の右側が不自由な方、左側が不自由な方のどちらでも安全かつ安楽に動作が行っていただけるように家庭用の一般浴室も完備されております。
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病棟にはドラム式自動洗濯乾燥機が設置されており、ご自身で洗濯を行っていただくことも可能です。
対象疾患
疾患等 |
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脳血管疾患、脊髄損傷、頭部外傷、脳腫瘍、多発性硬化症など |
高次脳機能障害を伴った重症脳血管障害、 重度の脊髄損傷および頭部外傷を含む多発外傷 |
大腿骨、骨盤、脊椎、股関節、膝関節の神経、筋・靭帯損傷後の状態 |
大腿骨、骨盤、脊椎、股関節、膝関節の骨折または二肢以上の多発骨折 |
外科手術または肺炎などの治療時の安静により廃用症候群を有している状態 |
股関節または膝関節の置換術後の状態 |
入院のご案内
入院の流れ
1日の流れ
在宅生活を目指すために、身体機能を改善し、日常生活の諸活動に搬化させる必要があります。そのためにリハビリ室だけでなく、病棟での実際場面で、患者様の能力や行動および患者様を取り巻く環境を評価し、治療介入していきます。
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≪歩行訓練≫
退院後に向けて必要となる歩行動作をできるだけ近い環境で訓練します。 -
≪更衣訓練≫
自宅生活に近い形で訓練を行い、動作の獲得を目指します。 -
≪入浴訓練≫
空の浴槽でまたぐ動作の確認などをしてから、実際にお湯を溜めた浴槽で入浴動作訓練を実施します。
カンファレンス
≪病棟カンファレンス≫
患者様の病棟ADLの検討などを毎日行っています。
≪Drカンファレンス≫
週に1回、多職種でカンファレンスを行い、患者様の現状を報告したり方向性などを検討したりします。
≪家族面談≫
月に1回、リハビリスタッフと医療ソーシャルワーカーがご家族様に対してリハビリの現状や今後の方向性についてお話しさせて頂く機会を設けています。
家屋調査
リハビリのスタッフが患者様のご自宅に訪問し、退院後、安全に在宅生活を送っていただけるように手すりの設置や段差の解消などを検討します。
自主トレーニング
一日の中でリハビリ以外の時間も有効に活用していただけるように、患者様の身体能力に合わせて、自主トレーニングの指導も行っています。
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エルゴメーター
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上肢動作練習で使用する物品
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アクトカード
レクリエーション
回復期病棟では個別リハビリとは別に毎週火曜日と金曜日にリハビリテーションの一環として集団レクリエーションを行っています。作業療法士が専門的な視点でレク活動(作品作りやゲーム等)を行うため、患者様と楽しみながら身体機能や精神機能に対するリハビリを提供することができます。
レクリエーションという言葉の主旨は“心を元気にすること”です。病棟生活において「日中の離床を促し、生活リズムを改善する」、「集団の中で社会性と交流を深め、楽しさを経験する」といった目的も集団レクリエーションにはあります。
自動車運転再獲得に関する取り組み
当院で平成28年3月に患者様の運転再獲得に向け、ドライブシミュレーターを導入しました。
ドライブシミュレーターを使用することで、ハンドル操作やアクセル・ブレーキ操作などの実際の運転に必要な身体機能動作の評価だけでなく、集中力や注意の分配などの認知・精神機能面の評価も可能となりました。発進・停止、合図、安全確認、速度などの走行データや反応動作速度などの運転特性もデータチャートで分かりやすく解説できます。
練習コースから上級者コースまで、難易度に応じたバリエーション豊かで多様な走行場面設定が搭載されているため、様々な状況での練習が可能です。
自動車教習所での乗車練習にはリハビリスタッフも同行し、リハビリの視点からも評価します。
退院後の自動車運転に向けての流れ
回復期リハビリテーション実績
【疾患割合】平成30年度
【年齢階級別疾患数】平成30年度
FIM利得 ※1
平成30年度 | ||
---|---|---|
全体 | 入院時FIM | 75.7 |
退院時FIM | 100.5 | |
利得 | 24.8 | |
脳血管疾患等 | 入院時FIM | 27.2 |
退院時FIM | 96.7 | |
利得 | 24.5 | |
整形外科疾患 | 入院時FIM | 80.7 |
退院時FIM | 106.6 | |
利得 | 25.9 | |
廃用症候群 | 入院時FIM | 66.8 |
退院時FIM | 87.8 | |
利得 | 21 |
※1
FIM(機能的自立度評価法):日常生活動作(食事・入浴・歩行等)がどれくらい自分で行えるか、という自立度を示す指標。最低が18点、最高が126点で、合計点数が高いほど日常生活の自立度が高いことを示す。
FIM利得:日常生活動作が改善した点数(退院時FIM-入院時FIM)
居宅等復帰率 ※2
平成30年度 | ||
---|---|---|
全国平均 | 当院 | |
全体 | 85.7% | |
脳血管疾患 | ||
整形疾患 | ||
廃用症候群 |
※2 退院先が居宅等(自宅、社会福祉施設、有料老人ホーム、障害者施設、サービス付き高齢者向け住宅、養護老人ホーム、軽費老人ホーム、介護老人福祉施設、地域密着型特定施設)の割合