24時間救急医療体制
当院の医療の中核である救急医療。その対象は県東部全域に渡り、救急部門のスタッフは、広い地域の信頼に応える使命感にあふれています。これからも24時間昼夜を問わず、地域のみなさまの健康を守り続け、厚い信頼に応えてまいります。
320列エリアディテクターCT装置
この320列CT装置では、高画質を維持しながら、従来の被ばく量から最大75%減少し、更に最大50%のノイズ音の低減を可能にしています。
その他従来と異なり、造影剤の使用量が少ないこと、高速撮影が可能なこと、開口部の間口が広いこと、出来上がり時間の短縮により、
患者様が撮影時に感じる負担が減り、楽な撮影が可能です。CT画像出来上がり時間が短くなり、患者様の診察の待ち時間も短縮されます。
64列マルチスライスCT装置
マルチスライスCT装置は1回の撮影で複数の断層像が得られるため従来のシングルスライスCT装置(1回の撮影で1断面)に比べて高速な撮影が可能であり、その臨床的な有用性と患者さまの検査における負担軽減ということにより国内で急速に普及しています(2,000台以上)。しかし、今までのマルチスライスCT装置は16列が上限で、その撮影スピードは「心臓検査」には十分とは言えませんでした。64列マルチスライスCT装置は「最速型のマルチスライス
CT」で心臓検査まで行えます。まだ埼玉県内では数台しか稼働していない、最新型のマルチスライスCT装置です。
64列マルチスライスCT詳細
HeartFlow FFRCT
導入について
当院では心臓の冠動脈をAI技術のDeep learningや流体力学を用いて解析し、狭心症や心筋梗塞などの診断をより正確に行うFFRCT検査を導入いたしました。
埼玉県内で2番目の導入となり、全国で見てもまだ十分に普及していない段階です。
導入前の課題
近年、冠動脈造影検査で中等度以上の狭窄を認めた場合、実際に意味のある血流低下があるのか評価する冠血流予備量比(Fractional Flow Reverse:
FFR)が強く推奨されています。しかしながら同検査は入院の上でカテーテル検査と併せて行う必要があり、患者さんに一定の負担を掛ける形となっておりました。
導入後の効果について
今回導入されたFFRCTでは、このFFR検査を元来から外来で行っていた冠動脈CTとセットで行うことができます
従来の検査手順と比較して、検査や入院回数の圧縮が期待できます。また保険収載前に行われたPLATFORM試験では診断精度を落とすことなく、不必要なカテーテル検査を61%削減できることが示されました。
この最新の画期的な検査方法で、より患者さんに負担を掛けることなく、真に必要なカテーテル検査や治療を推進していけると考えています。
対象となる疾患:虚血性心疾患について
以下は虚血性心疾患の血管の図および写真です。
動脈硬化により冠動脈に狭窄もしくは閉塞が生じた状態です。
ただし、これだけでは実際に治療の対象とすべきは定かではありません。
実際のFFRCT解析画像データ
上記画像はAIを用いた患者さん個別の冠動脈3Dモデルを作成した図です。
0.75-0.80以上の狭窄病変であれば治療を要さず、図のように0.72となっている血管は実際に心臓に負担をかけているため、カテーテル検査・治療を要します。数字や色などを用いて、より客観的に評価することができます。
超高速イメージングMRI
MRは磁気共鳴(Magnetic Resonance)断層撮影装置の略で、磁気を利用した全く新しい原理に基づく画像診断装置です。超電導磁石、高速コンピュータおよび高性能電波装置から構成されおり、高度な技術が駆使されています。既存の機器にない画期的な特長を持つために大いに期待されている検査です。
当院では、最新鋭のシーメンス社製の「MAGNETOM Aera 1.5T」を導入しております。
心臓カテーテル検査
近年、食生活の欧米化により心臓病、特に狭心症や心筋梗塞等の虚血性心疾患は年々増加の傾向にあります。最近では、経皮的冠状動脈血管形成術(PTCA)などカテーテルインターベンションが普及し虚血性心疾患の治療は、従来のバイパス術に比べより低浸襲となりました。そのため、最新鋭のシネアンギオ装置には高解像度X線撮影システムカテーテルインターベンションに最適なオンライン解析装置、被爆量の低減が必要不可欠とされています。
当院では低被爆・高解像度のシネアンギオ装置(ドイツ・シーメンス社製)を導入し、高度な診断治療のため万全の体制を整えております。今後とも高度な診断・治療を行い、地域医療の充実のため努力する所存です。
マンモグラフィ
マンモグラフィは乳房を圧迫し撮影することで乳腺をより画像上で見やすくし、乳がんなどの乳腺の疾患を発見することができる検査です。
R4年8月に装置を新しくし、以前の装置と比較して少ない被ばく線量で高画質な画像が得られるようになりました。これによって微細な石灰化も検知しやすく、触知できないような初期の乳がんも見つけやすくなりました。また、短時間で撮影できるため、痛みを我慢する時間も短くできるようになりました。さらに、乳房の圧迫を減圧できるため、痛みの軽減が期待できます。
X線TVシステム
骨密度検査
日本骨粗鬆症学会が推奨している大腿骨頸部と腰椎の骨密度を計測することでより正確な計測ができるようになりました。検査は横になった姿勢で行いますので、座っているのが辛いと感じる方でも楽な姿勢で検査をすることができます。
透視検査
従来の装置と比べて少ない被ばく線量で検査ができるようになりました。ベッドの幅が広くなったので安心して検査を受けることができます。また、胸部X線撮影と胃のバリウムの検査が同じ装置でできるので一度に2種類の検査を施行することができます。
OCT・OCTA(OCT アンギオグラフィー)
OCT(光干渉断層計)検査とは、網膜(カメラで例えるとフィルムに当たる部分)の断層画像を撮影する検査です。
OCT検査は、診察だけでは分かりにくい網膜の状態を明らかにし、網膜疾患に対する治療方針の決定や、治療効果の判定に役立てることができます。OCT検査を必要とする代表的な眼の病気は、網膜剥離、黄斑円孔、黄斑浮腫、加齢黄斑変性、糖尿病網膜症、緑内障などです。
OCTアンギオグラフィー(光干渉断層血管撮影)とは、網膜、黄斑部の血管の状態を評価する検査です。
造影剤を使用せず血管撮影が可能です。
(病態によりOCTアンギオグラフィーは撮影範囲が限られているため、従来の蛍光造影検査が必要な場合もあります)
OCTアンギオグラフィーを必要とする代表的な眼の病気は加齢黄斑変性、糖尿病網膜症などです。
HCU(高度治療室)
高度治療室の理念は、「内科系・外科系を問わず、重篤な患者さまを収容し、強力かつ集中的に治療・看護を行うことにより、効果的に病気を治療すること」にあります。重篤な患者さまを一つの病棟に収容し、専門的チームによる集中的な医療の恩恵を受けられるよう、患者さまの安全性を追求したものです。
HCUとは高度治療室のことで、脳動脈瘤、肺がん、消化器がんなどの大手術を受けられた直後の患者さまや、けいれん、低血糖・高血糖などによる意識障害の救急患者さまなどを集中的に治療するところです。
血液浄化センター
当院の血液浄化センターは、平成15年6月1日に開設し、ベッド数は17床(令和5年6月現在)です。
血液透析(HD)は外来通院と入院を午前・午後の2クールで行っています。
また、血液透析以外にもLDL吸着療法、血液濾過透析(HDF)などが対応可能です。
血液浄化センター