医療公開講座レポート
【院外開催】5分でできる減塩レシピ
概要
「減塩」は現代人が健康であるための永遠の課題ではないでしょうか。 昨今では、キリンホールディングスと明治大学の研究室が共同で開発した、塩味の感じ方を電気の力で高める技術を用いたスプーンとお椀が誕生したというニュースがありました。
しかし、上記のスプーンなどの発売予定は2023年であり、誰しもが手元に置けるようにはならないでしょう…。
そこで、今回の医療公開講座で講演した、今日から自宅で始められる減塩方法の要約をお伝えしたいと思います。
- 開催日:2022年8月31日
- 会場:春日部市中央公民館
- 春日部中央総合病院 管理栄養士
講座内容 要約
下記のような方は注意が必要です..!
- ・味噌汁やスープなど、1日2回の以上飲む
- ・ちくわなどの練り製品、ハムなどの加工品をよく食べる
- ・漬物、梅干し、佃煮などご飯のおともにしてよく食べる
- ・ご飯よりもおかずを多く食べる
- ・市販のお惣菜を買うことが多い
- ・干物、塩鮭、明太子などの塩蔵品を多く食べる
- ・麵類を毎日食べる
塩分を多く摂ったときのリスク
[塩分の過剰摂取] → [ナトリウム濃度上昇] → [血液量増加] → 高血圧につながる!
⇒そのため減塩することが大切です
1日の塩分摂取量の目標量
- ・男性:7.5g未満
- ・女性:6.5g未満
- ・高血圧および慢性腎臓病の重症化を目的とした量(既往のある方など):6g未満
家庭でできる減塩のポイント 家庭料理編
出汁の旨みを効かせる
塩分不使用のだしのもとを使うのではなく、だしの味を見てから調味していくことで塩味を多く入れてしなうのを防ぐことができます。
出汁の旨みを効せる例
- ・こぶと煮干しの水出し
- ・かつおとこぶのレンジだし
塩味以外のおいしさの幅を広げる
①アクセントを効かせる
しょうが・にんにく・ねぎ・レモンなど
香味野菜やかんきつ類が使えます。
②酸味をつける
酢であえるなど、酸味で満足感を出すこともできます。
③スパイスを効かせる
カレー粉・とうがらし・さんしょう・こしょうなど
スパイスのピリ辛を活用できます。
④調理での工夫
- ・焼くことで香ばしさを出す
- ・肉や魚に下味をつけない
家庭でできる減塩のポイント 中食・外食編
お弁当を買うとき
①食品成分表示の「食塩相当量」を確認する ※1食2g程度が目安
②主食が白ごはんのものを選ぶ
③添付のソースやたれはなるべく残す
④1食の食塩相当量が2g以上のお弁当を食べるときは、漬物類を食べる量を調整する
麵類を買って食べるとき
①汁はすべて飲まない
②かけ麵よりもつけ麵を選ぶ
参加者の声
今まで市の講座で学んだこととほとんど重なりますが、改めて学ぶことで意識が高まるので何度も学びたい。参加者の方々は意識の高い方が多かった。ありがとうございました。 (60代 女性)