IMSグループ医療法人財団 明理会 春日部中央総合病院 (厚生労働省臨床研修指定病院・日本医療機能評価機構認定病院)

お電話でのお問い合わせ (24時間365日対応) 048-736-1221

医療公開講座レポート

【院外】食事で元気に健やかに
~低栄養にならない!健康寿命を延ばそう~

概要

概要

  • 開催日:2024年6月12日
  • 会場:粕壁市民センター
  • 講師:春日部中央総合病院 栄養科 斗蔵 絢子

講座内容 要約

そもそも低栄養って?

・健康的に生きるために必要な量の栄養素が摂れていない状態
・特にたんぱく質とエネルギーが充分に摂れていない状態

低栄養はどのように進行するのか?

  • ①高齢になるにつれて起きる体の変化に加え、様々な要因によって食事の量が減り、栄養不足になる
  • ②栄養が不足すると、体力がなくなり運動量が減っていくと同時に免疫機能も低下していく
  • ③体は体の機能を保つため、体に蓄えてあるものをエネルギーにしようとする
    =体を構成する栄養や水分が消費されるということ
  • ④身体を動かすための筋肉も減り、どんどん体重が落ちていく
  • ⑤この悪循環が低栄養を進行させ、フレイル(健康な状態と要介護状態の中間の段階)につながっていく

低栄養かどうかの確認方法

・BMIが20以下の方は低栄養傾向

  • ・低栄養の割合は年齢を追うにつれ、増加傾向
  • ・65 歳以上の高齢者の低栄養傾向の人は男性 12.4%、女性 20.7%という結果
  • ・65歳を過ぎて運動やダイエット等を始めたわけではないのになぜか痩せてきたと感じたら、メタボ予防ではなくフレイル予防への意識を持った方が良い。

フレイルとは?

・以下の5つの評価基準のうち、3項目以上が該当する場合は「フレイル」、1項目または2項目に該当する場合は「プレフレイル」と評価される

フレイルの要因

低栄養であることの他にも様々な要因が考えられる

  • ・食事量低下、運動不足等の生活習慣
  • ・偏った食事等の生活習慣
  • ・社会とのつながりが薄くなり、老々介護や独居等が影響する環境要因
  • ・骨折など運動器の障害で機能が低下したり(ロコモ)、筋肉が衰えたり(サルコペニア)するなど年齢に伴って自然と起こる身体的要因
  • ・定年退職や、パートナーを失ったりすることで引き起こされる、うつや認知症等の心理的要因
  • ・生活習慣病等抱えている疾患によるもの 等

これらの複数の要因が重なることでフレイルは急速に進行する

予防の意識と、早く気づくことが大切!

フレイルの予防

  • ①身体活動
    筋肉の発達だけでなく食欲・心の健康にも影響を与える。今より10分多く歩く習慣をつけること。
  • ②栄養
    3食、バランスのいい食事を摂ること。
  • ③社会参加
    趣味や仕事、ボランティアなど、年齢に伴い希薄化する人との関わりを持つこと。

身体を作る栄養素が不足し
  ↓
筋肉が減り
  ↓
体の機能が低下し
  ↓
低栄養の悪循環となる

=低栄養になるということは要介護の前段階、フレイルに繋がる!

食事の摂り方がカギとなる!

  • ・1日3食食べる
    → 体を保つために必要なエネルギーを摂取するため、3食に分けて食事をとることが大切
  • ・生活リズムを整える
    → 体内のホルモンの乱れ、体調を整えるためにも生活リズムを整え、食事時間も毎日バラバラではなく、一定の時間に摂るようにする
  • ・間食のすすめ
    → 1回に食べられる量が減り、1日3食の食事でも食べきれない場合、間食を上手く活用する

食事バランス

・バランスの良い食事の必須条件

  • ①身体を動かす燃料になる 主食
  • ②筋肉の元になる 主菜
  • ③お通じを良くしたり腸内環境を保つ等 体の調子を整える 副菜

主食・主菜・副菜の例と注意点

①主食

※注意点

  • ・主食には芋も含まれる
  • ・外食では並盛でも多く、小盛にしても男性用茶碗1杯より多いところもある
  • ・粥は ご飯(炊き上がり):水=1:2の為、かさが多くなり実際摂取しているご飯量は少ない

②主菜

最低でも、1日分として “両手に乗るくらい” のたんぱく質の摂取を!

1日量の例

  • ・魚の切り身(75g:P16.7)
  • ・豆腐1/2丁(175g:P11.6g)
  • ・豚ロース生姜焼き用2枚(50g:11.4g)
  • ・卵1個(P7.4g)

◎おすすめの+1品

※注意点

  • ・不足すると筋肉量が減少→動けなくなり→体を動かさなくなる→空腹にならず低栄養に繋がる
  • ・腎機能が低下している方などは、摂取のしかたをかかりつけの医師に相談すること

③副菜

※注意点

  • ・身体で作られないため、食事での摂取が必須!
  • ・不足すると以下の低下や悪化をまねく
    (免疫力、代謝、ストレス耐性、冷え性、便通、血糖値、骨密度、血液中のコレステロール)
  • ・外食頻度が高いと副菜を取りにくい傾向にあるため、小鉢の野菜を追加するなど積極的な摂取を!

間食のすすめ

不足している栄養を間食で補い、1日の必要な栄養量を確保することが大事!

  • ・食事が軽く少なかったとき→ サンドイッチでたんぱく質であるハムや卵、野菜も一度に摂れる
  • ・たんぱく質が少なかったとき→ たんぱく質の仲間、牛乳やチーズ等乳製品を追加
  • ・ビタミンやミネラル・食物繊維が取れていない時→ 果物を取り入れてみる

講座の要点

バランスの良い食事が大切!
自分の食事を振り返って、どの食品、どの栄養素が不足しているのか理解し、補うことでバランスのいい食事に近づけていきましょう

参加者の声

  • ・参考になりました。

概要