当院では、『経尿道的尿管砕石術:TUL』と『体外衝撃波破石術:ESWL』の2つの治療法が選択できます。
TULは麻酔をかけ治療し、入院期間が3泊4日となりますが、基本的に1回の治療で結石を取りきることができます。
ESWLは無麻酔で入院期間が1泊2日(もしくは日帰り)でできますが、
同一の結石に対し、複数回繰り返しESWLを行うことがあります。
どちらも長所と短所がありますので、主治医にご相談の上、ご選択頂ければと思います。
腎臓から尿管・膀胱・尿道に至る尿の通りみちに結石ができる病気で、食生活の欧米化にともない増加しています。
結石が尿とともにスムーズに流れ、自然に排出されれば問題はありませんが、腎臓や尿管にとどまると、腰やお腹の激しい痛み・血尿などを起こすことがあります。
放っておくと腎臓の機能が低下する場合もあります。
レーザーを使用した尿路結石治療を導入
TULとは尿の出口(尿道)から内視鏡を結石の部位まで挿入し、直接結石を確認しながらレーザーを用いて結石を小さく破砕し、バスケットカテーテル(結石を捕獲する器具)で回収する方法です。
破砕前
破砕後
体外衝撃波砕石術(ESWL)に比べ、ほぼ確実に結石を砕くことができることが大きな利点です。
術後に尿管ステントを入れ、おしっこの通過障害などの深刻な合併症リスクを低減させます。
全身麻酔下で行うため、痛みを伴わず治療することが出来ます。全身麻酔のもと行うため入院期間は原則3泊4日となります。数日から2週間程度尿管ステント留置するため、退院後も尿管ステントが入ったままとなりますが、日常生活には大きな問題はありません。
尿管ステントは外来を受診していただき、局所麻酔をかけて再び内視鏡を入れて抜くことになります。また、新たに入院する必要はありませんが、必ず抜去する必要がありますので、抜去する時期がきましたら、外来の予約を取らせて頂き抜去いたします。
音波の一種である衝撃波を体の外から結石に向けて照射し、筋肉や他の臓器を傷つけることなく、結石のみを細かく破砕する最新治療法です。
破砕された結石は尿と共に自然に体外に排出されます。
排出までの時間は患者さんによって異なりますが、多くは数日から1~2週間程度です。
副作用や後遺症もほとんどなく、現在では結石治療の第一選択となっています。
衝撃波を発生する治療ヘッドが200度回転するので治療部位により患者さま自身がうつ伏せなどになり胸部を圧迫する心配がありません。
衝撃波発生装置と超音波プローブが一体となっているため、本装置の特徴である”ドップラー機能”を使用し、治療中衝撃波が有効に結石に当たっているかどうかリアルタイムで監視できます。
【注意】
結石の位置や大きさによっては、治療の前後に、泌尿器科的処置法を併用する場合があります。
経尿道的尿管砕石術(TUL:レーザー手術)と
体外衝撃波砕石術(ESWL)の比較
※表は横にスクロールします。
長所 | 短所 | |
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ESWL(体外衝撃波砕石術) | ・体には低侵襲 ・多くの持病があっても基本的には施行可能 ・多くは日帰り入院 |
・治療成績がTULより劣る ・同一結石に対し複数回繰り返す必要性が高い (複数回の入院が必要・効率が悪い) ・無麻酔なので痛みを伴う (痛み止めの使用のみ) |
TUL(レーザー手術:経尿道的尿管砕石術) | ・ESWLより治療成績が優れている ・基本的に一回の治療で終了できる (治療効率が良い) ・全身麻酔なので痛みなく終了 ・治療ガイドライン上、第一選択 (年々割合は増加) |
・入院を要する(3泊4日 ※他院よりは短い) ・尿管狭窄などで初回は施行できず 2回目に繰り越す可能性有り(安全第一) ・多くの持病を持つ方は施行できない場合あり (安全に手術できない) |
主な経歴 | 昭和52年 帝京大学医学部卒 平成14年 イムス三芳総合病院 |
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所属学会・資格 | 日本泌尿器科学会認定専門医、指導医 |
所属学会・資格 | 日本泌尿器科学会認定専門医、指導医 |
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専門分野 | 泌尿器疾患一般 前立腺肥大症 尿路結石など |
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主な経歴 | 平成4年 日本大学医学部 卒 平成9年 社会保険横浜中央病院 平成11年 日本大学医学部付属板橋病院 平成12年 川口市立医療センター 平成16年 東京臨海病院 令和元年 イムス三芳総合病院 |
所属学会・資格 | 日本泌尿器科学会(専門医・指導医) 日本泌尿器科内視鏡学会 日本排尿機能学会 日本臨床泌尿器科学会 日本癌治療学会 日本レーザー医学会 レーザー専門医 医学博士 臨床研修指導医 |
得意分野 | 経尿道的前立腺切除術 経尿道的膀胱腫瘍切除術 経尿道的尿管・膀胱結石砕石術 |
一言コメント | 平成4年に日本大学を卒業し、これまで大学の関連病院に勤務しておりました。 この度、縁あって、2019年4月から当院にお世話になっています。 特に、男性の排尿障害の大半を占める前立腺肥大症、突然の激痛を生じる尿管結石を専門に、泌尿器科疾患全体に幅広く対応しています。 手術に関しては、最近の手術傾向から経尿道的手術を主に行っています。 当院には、体外衝撃波結石破砕装置、硬性・軟性尿管鏡に用いるレーザー、圧縮空気による結石破砕システムが導入されており、手術が必要な結石患者様に対して、より充実した治療が行えると考えています。 地域の皆様にお役にたてるよう頑張る所存です。よろしくお願いいたします。 |
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