埼玉県三郷市にある総合病院です。
循環器内科では、食生活の欧米化に伴って増加した虚血性心疾患や下肢閉塞性動脈硬化症、高齢者に多い心不全、不整脈、高血圧といった疾患を扱っております。
2023年4月から循環器疾患におけるカテーテル検査、治療が行うことができる体制となりました。
狭心症や心筋梗塞といった虚血性心疾患や、下肢動脈狭窄・閉塞といった下肢閉塞性動脈硬化症に対してカテーテルを用いてバルーン拡張やステント留置などを行い、血管を治すことにより症状の改善を目指しています。
胸が痛い、ドキドキする、息切れがする、足が浮腫む、歩くと足が痛むなどの症状が気になる方はお気軽に受診してください。その他、血圧が気になる、コレステロールが気になるなど生活習慣病の相談も随時受け付けております。
図はアボット社提供。
アボット社の許可を得て掲載しております。
経皮的冠動脈インターベンション
狭心症や心筋梗塞などの虚血性心疾患は、心臓の筋肉に必要な栄養や酸素を運ぶ血管(冠動脈)が細くなったり詰まったりして、心臓に十分な血液が送られなくなることによって起こります。
このため治療は、血管の狭くなった部分を広げて、血液のスムーズな流れを取り戻すことが目的となります。
方法は大きく分けて
・薬物治療
・経皮的冠動脈インターベンション(PCI)
・冠動脈バイパス手術(CABG)
の3つがあります。
経皮的冠動脈インターベンション(PCI)は、脚の付け根や腕、手首などの血管から、カテーテルという医療用の細く柔らかいチューブを差し込んで、冠動脈の狭くなった部分を治療する方法です。
また、冠攣縮性狭心症の診断や、これまで診断がつかなかった微小循環障害による狭心症においても評価が可能です。
高度石灰化病変を伴う症例へのDebulkingデバイスを使用し、治療を行います。
急性冠症候群においては、救急搬送から再還流まで緊急対応が可能な体制を整えています。
お薬で症状や心電図の改善がない、または乏しい場合に心臓カテーテル検査を行い、高度な狭窄があれば、治療を行うことが一般的です。
急性冠症候群(ACS)は、冠動脈の血管壁に蓄積したコレステロール等の脂肪からなる粥腫(プラーク)の破綻とそれに伴う血栓形成により冠動脈内腔が急速に狭窄(不安定狭心症)、閉塞(急性心筋梗塞)し、心筋が虚血(酸素不足)、壊死(無酸素)に陥る状態で、命に危険を及ぼす疾患です。
症状
・運動時や労作時ではなく、安静時に胸の痛みを感じる
・胸の痛みを感じる時間が数分~20分程度と長く、繰り返し痛みが現れる
・経験したことのない胸の痛み、圧迫感、締めつけ感、胸やけ
・胸だけでなく、歯や下顎や頸部、肩、左腕などにも痛みを感じる
急性心筋梗塞(AMI)は迅速な診断と治療が求められる緊急疾患です。
治療手順の一般的な流れは
治療は医療チームが迅速かつ正確に行い、患者の状態に応じて柔軟に対応いたします。
①ER到着
②諸検査の実施
③カテーテル室入室
④治療開始
当院では、急性心筋梗塞による心肺停止症例や、心室細動・肺塞栓症による心肺停止症例によっては経皮的人工心肺(ECMO)導入を行なっています。
心臓の働きを助ける補助循環法の一種です。
急性心筋梗塞などの重症冠動脈疾患や心不全症例に対して、心臓に近い大動脈に留置し、心臓の動きに合わせてバルーンを拡張・収縮させることで、血圧を上昇させ心臓の働きを補助します。
ペースメーカーが必要になる不整脈のおもな病気は徐脈を来す状態で、1分間の脈拍数が30代になったり、5秒前後心臓が止まったりすると、運動能力が落ちて息切れが起こったり、脳に必要な血液量を送れなくなり、意識喪失に至るケースもあります。
徐脈性不整脈に対するペースメーカー治療は確立された治療法で、従来からペースメーカーのリードは右心室の心尖部 (上図)~中隔に留置されていました。
しかしこれらの部位にリードを留置された一部の患者さんにおいて、ペーシングによる非生理的な心室収縮が原因となり、植え込み後に心機能低下、心不全を起こすことが報告されるようになってきました。
この弊害を防ぐため、生理的な心室収縮を可能にする刺激伝導系ペーシングが近年世界的に注目されています。
刺激伝導系ペーシングとは、心室に電気刺激を伝える刺激伝導系(ヒス束・左脚)にペースメーカーのリードを留置し直接刺激することにより、生理的な心室収縮を可能にする方法で、ペースメーカー植込み後の心不全予防や予後改善効果が示されています。
逆に従来のペーシングが原因で心機能低下、心不全を引き起こした場合に、刺激伝導系ペーシングに変更することにより、心機能が改善することも示されています。
当科の飯田医師は刺激伝導系ペーシングに最初期から積極的に取り組んでおり、全国でも有数の治療成績をおさめています。
心筋(心臓を動かす筋肉)に酸素と栄養を運ぶために、心臓を取り巻いている3本の血管を冠動脈と呼びます。心臓の周りを冠のような形で覆っているため、このような名前が付きました。
さらに冠動脈の奥深くには、心臓の血管の95%を占めると言われている微小冠動脈という細い血管が張り巡らされ、心筋のすみずみまで血液を供給しています。
冠動脈疾患は、冠動脈に異常があり、血液が心筋に十分に行き渡らず、胸痛などが起こる病気です。
図はアボット社提供。
アボット社の許可を得て掲載しております。
冠動脈疾患には、血が固まり急に冠動脈が閉塞してしまう心筋梗塞などのACS(急性冠症候群)と、運動時に胸痛が起こるといったようなCCS(慢性冠症候群)があります。
その中でもCCSには3つの原因があり、各々が重複していることがあります。
①太い冠動脈の狭窄・閉塞
高血圧などの生活習慣病、運動不足などで動脈硬化が
進んだ結果、太い冠動脈の中が狭くなっています。
②太い冠動脈のけいれん
冠動脈が一時的に過剰に収縮しています。
③冠微小循環障害(CMD)
枝分かれした先の細い部分である微小冠動脈の異常で起こります。
※②と③は、通常行われているカテーテル検査では、一見正常に見えるため、
INOCA(イノカ:非閉塞性冠動脈疾患)と呼ばれています。
図はアボット社提供。
アボット社の許可を得て掲載しております。
図はアボット社提供。
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CMD診断は、今まで原因不明とされてきた胸の痛みが、冠微小循環の障害に起因しているか否かを判断する診断法です。 CMD診断の結果に基づいて、CMD陽性と診断された際には、カテーテル治療の可否に関わらず、生活習慣の改善など、心疾患のリスクを低減するための注意が必要です。 肥満を防止するために食事量や体重をコントロールし、禁煙に努め、できるだけストレスをためないように心がけましょう。 また、糖尿病や高血圧、脂質異常症(高脂血症)、痛風といった病気を持っている方は、生活習慣の改善や内服治療の順守により、それらの病気をきちんとコントロールしていきましょう。
図はアボット社提供。
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末梢血管治療は自覚症状によって治療の方針が異なります。
禁煙、高血圧や糖尿病、脂質異常症の治療をしっかり行います。
血流を改善する内服薬や運動療法を中心に行います。
血管の狭くなった場所や病変の長さに応じてカテーテルを用いて血管を風船で広げたり、ステントという金属の筒を入れる手術や人工血管でのバイパス術を行うことがあります。また安静時にも痛みがあったり、足の傷が進行している場合は前述の血行再建術を積極的に検討します。
専門 | 循環器内科 |
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役職 | 循環器内科部長 |
資格 | 日本内科学会 認定内科医 日本循環器学会 循環器専門医 CVIT認定医 |
所属学会 | 日本内科学会 日本循環器学会 日本心血管インターベンション治療学会 日本不整脈心電学会 |
一言 | 主に心臓の病気や足の血管の病気などに対して、カテーテルを用いた治療を行っています。
胸が痛い・ドキドキする・息切れがするなど、心臓の病気が気になる方はお気軽にご相談ください。
その他、血圧が気になる・コレステロールが気になるなど、生活習慣病の相談も随時受け付けております。 よろしくお願いいたします。 |
専門 | 循環器内科 |
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役職 | 心臓カテーテル室長 |
資格 | 日本循環器学会専門医 日本内科学会 総合内科専門医 認定内科医 日本心血管インターベンション治療学会 専門医 日本心臓リハビリテーション学会 心臓リハビリテーション指導士 日本不整脈学会 植え込み型除細動器 植え込み許可医 日本医師会 認定産業医 Spectranetics laser Coronary Traing修了 Daimondback360R coronaryOrbital Atehrectomy system physician certification ゴアバイアバーン ステントグラフト ワークショップ修了 IN.PACTAdmiral DCB 実施基準教育プログラム修了 |
所属学会 | 日本心血管インターベンション治療学会 日本循環器学会 日本心臓リハビリテーション学会 日本不整脈学会 日本内科学会 日本心血管画像動態学会 日本集中治療学会 日本心エコー図学会 |
一言 | 心臓病が発する危険信号を見逃さないでください。
胸が痛い・息が切れる・動悸がするという症状を感じたら心臓病の可能性があります。 このような症状を自覚したら、お早めに循環器内科を受診してください。 疑われる病気には、虚血性心疾患(狭心症・心筋梗塞)・心不全・不整脈などがあります。 これらの病気は速やかな診断と治療が必要な病気です。 それ以外のことでも、心臓が気になるようでしたら当科を受診していただければと思います。 |
専門 | 循環器内科 |
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役職 | 医長 |
資格 | 日本内科学会 専門医 日本循環器学会 専門医 |
所属学会 | 日本内科学会 日本循環器学会 |
一言 | 患者様の要望に応えていけるように頑張っていきます。 |
専門 | 循環器内科 |
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資格 |
日本内科学会内科専門医 日本心血管インターベンション治療学会認定医 |
所属学会 |
日本心血管インターベンション治療学会 日本循環器学会 日本内科学会 日本集中治療医学会 日本救急医学会 |
一言 | 当院に入職して2年が経過致しました。 主に虚血性心疾患を始めとする循環器疾患に対し、最重症から軽症に関わらず、患者様、ご家族様へより良い医療を、より良い予後をお渡しできるよう日々努めて参りました。 これからも患者様ファーストの医療を心掛けながら日々邁進して参ります。よろしくお願い致します。 |
専門 | 不整脈・ペースメーカー |
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資格 | 日本循環器学会 専門医 日本内科学会 認定医 日本不整脈心電学会 ICD/CRT研修証 麻酔科標榜医 |
所属学会 | 日本循環器学会 日本内科学会 日本不整脈心電学会 |
一言 | 不整脈の診断、治療およびペースメーカーについて適切かつ分かりやすい情報を提供するよう心がけております。特にペースメーカー治療に関しては心不全予防効果のある生理的ペーシング法に積極的に取り組んでおります(学術活動一覧)。 |
※表は横にスクロールします
循環器内科 | 診察室 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | |
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★完全予約制 ※第1中村、第2土方、 第3八橋、第4土方、 第5中村 |
午前 | 5 | - | - | - | - | 嶋田 怜子 | - |
6 | 八橋 透 | 内山 隆史 | 堀 裕一 | ★ 中村 日出彦 | 八橋 透 (10:00~) |
担当医※ | ||
午後 | 5 | - | - | - | - | 嶋田 怜子 | - | |
6 | 飯田 洋司 | 菊池 優太新患16:00まで | ★ 中村 日出彦 | 内山 隆史 | 飯田 洋司ペースメーカー外来 | - |