バイプレーン型血管造影室

カテーテルという細い管を血管内に入れ、そこから造影剤を注入し、X線で血管を撮影することで血管の形態や流れを観察することを、血管造影検査といいます。 血管が細かったり詰まっていたりすれば、そのまま血管内治療をする事もできます。

バイプレーンとは?

プレーン(アーム)が2つあるため、バイプレーン型血管造影検査装置といいます。 血管を撮影する時、今までは1回の造影剤の注入で1方向のみの撮影でしたが、バイプレーンでは、1回の造影剤の注入で2方向の撮影ができるようになります。 そのため、2方向の撮影が必要な場合は、バイプレーンでは1度で撮影をすることできるため、シングルプレーンと比較すると、造影剤の使用量を約半分になる上、検査時間も大幅に短縮することができるのが特徴です。 当院では、主に脳外科領域の検査を行います。

脳血管造影検査・治療について

脳血管造影検査では脳血管に造影剤を注入してX線撮影し、脳血管を観察する検査です。脳腫瘍除去術の前に腫瘍の近くを重要な血管が通っていないか、腫瘍に血管が食い込んでいないかなどを観察します。脳動静脈奇形の場合は目標部位の状態を確認したりします。また、動脈硬化が原因で狭くなった血管にどの程度の血流があるのかなどを把握するためにもこの検査を行います。
治療では、くも膜下出血の原因となる動脈瘤がある場合はコイル塞栓術(Coiling)を行います。脳動静脈奇形の場合には、異常血管部に液状塞栓物質という特殊な薬物を詰めて固まらせ、異常血管部を塞ぐ治療をします。動脈硬化により頸動脈が狭くなったことが原因で一過性脳虚血発作が生じた場合、狭窄部位にバルーンを挿入し拡張後、ステントを留置させ血流の改善を図る頸動脈ステント留置術(CAS)や急性期脳梗塞に対する血栓回収デバイスを用いた急性期再開通療法を行っています。

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