2015年4月よりイムス三芳総合病院院長に就任し、8年が過ぎました。肝臓内科を標榜し、肝炎、肝硬変、肝細胞癌など肝疾患の治療を中心に内科診療を行っています。 地域よりご紹介を賜り、感謝しております。
イムス三芳総合病院は1977年5月に三芳厚生病院として開院、2007年11月に現在の名称へ改称、さらに2013年3月、現在の地に移転新築となった病院です。移転後は特に、救急診療へ注力してまいりました。救急隊の方からは直接感謝のお言葉もお聞きしますが、まだまだ道半ばと考えています。
2020年1月に初めて国内流入した新型コロナウイルス感染症は、日本だけではなく、世界を変えました。世界中でさまざまな都市のロックダウンが行われ、日本でも緊急事態宣言が何度も発出されたことはご存知の通りです。当院では国内発症当初より、昨年度も継続して社会的な役割を果たすことを使命として、コロナ患者の受け入れ、発熱外来、コロナワクチンの医療従事者接種、高齢者優先接種、通常接種と、ほぼすべてのコロナ関連業務に協力いたしました。私も、院長としてと言うより、「人として」新型コロナウイルス感染症患者を診ることが使命と考え、県からの受け入れ要請をできる限り受け入れてきました。
患者・家族・スタッフの動線を分け、感染対策を強化し、一般の診療を継続しながらコロナウイルス感染症患者に対する対応も継続いたしました。対応をしながらも、入院患者家族の面会中止はせず、制限のみで対応し続けています。幸運なことに、院内クラスターもごく小規模のもののみで収まり、通常診療に大きな影響は出ていません。
2022年度は、医療の高度化を目指し、当院の基本方針を一部変更。高度医療として、バイプレーンカテーテル装置でのカテーテル検査・治療や、ダビンチを使った手術(ロボット支援手術)を開始しました。今年度は更に体制を強化して、さらなる医療の高度化を、安全を確保しながら推進していくつもりです。また、この地での診療も10年となります。建物の老朽化が出てくる時期になったため、チェックをしていくことになります。
2023年5月8日より、新型コロナウイルス感染症は2類から5類に変更されます。変更はされますが、ウイルスがその変更を知って気を使ってくれることなどありえません。どうも「ポストコロナ」と言われる時代は無理なようです。しかし「ウィズコロナ」として、コロナの感染患者が出ても、皆が安心して生活できるよう対策し、地域に貢献していきます。今まで通り、病院の役割として、通常診療を行えるよう工夫していきます。今年度もイムス三芳総合病院を宜しくお願いします。
2023年4月1日