臨床工学技士

当院では臨床工学技士の活躍できる場が多く、業務ごとに担当が分かれていないため、様々な業務に携わることができます。

透析業務では穿刺・返血・装置のメンテナンス、水質管理など通常の業務に加え、フットチェック、シャントエコー・シャントPTAの介助・特殊浄化等、血液浄化に関わる多くの経験を積むことができます。

手術室業務では多くの診療科に携わり、手術中の機器操作だけでなく、中材での手術器具の点検も行っています。2022年からは手術支援ロボット daVinci 業務も加わりました。

カテーテル治療業務では脳外・循環器・消化器内科、血管外科での血管造影や血管内治療に携わっています。また不整脈業務ではPM外来、心臓ペースメーカの植込み時の対応や遠隔モニタリングを行っています。

その他にも、各種医療機器の操作や管理を行い、医療機器を通じて医療チームの一員として貢献しています。
現在は約20名が在籍し、勤務体制は早番・日勤・オンコールで行っています。

1日の業務スケジュール

透析業務

  • 7:30 早出業務 午前患者の治療準備など

  • 8:30 出勤、申し送り

  • 8:40 穿刺、透析開始

  • 9:30 機械室、個人用RO装置の整備、フットチェック、特殊浄化など

  • 11:00~ 交代で休憩

  • 12:30 返血、午後の準備

  • 13:30 穿刺、透析開始

  • 14:30 コンソールメンテナンス、シャントPTAなど

  • 15:00 申し送り、連絡事項伝達

  • 16:30~ 返血、翌日の準備

  • 17:30 退勤(透析が全て終了するまで数名勤務)

機器管理業務、循環器業務、手術室業務

  • 8:30 出勤、申し送り

  • 8:40~17:30 手術室の始業点検、医療機器の点検ラウンドなど
    15:00 申し送り 連絡事項伝達

    当日の手術やカテの予定に合わせて臨床技術の提供を行い、各業務が終了するまで対応する

    手術室 術中の機器操作、機器の管理、中材での手術器具点検

    病棟 機器点検、人工呼吸器使用中点検、患者移動時の対応

    カテ 脳外科、循環器内科などの血管造影、血管内治療、心臓ペースメーカ植込み・チェック

    機器管理 医療機器の点検、メンテナンス、病棟での使用中点検など

業務内容

手術室業務

手術室では主に3つの業務を担っています。

手術支援業務

機器のセットアップ、内視鏡映像の管理、一部機器の操作や立ち合いなどを行っています。脳外科、消化器外科、呼吸器外科、整形外科、泌尿器科、血管外科、乳腺科、耳鼻科など多くの手術に携わっています。

ロボット支援下手術(ダビンチ)業務

当院では2022年4月から導入され、現在は消化器外科、泌尿器科で使用されています。
内視鏡システムを使用した手術方式より、緻密な鉗子操作を行うことができ、出血量が少なく、術後の早期回復・退院ができる点や傷口が小さく、患者さまへの負担が少ない低侵襲な手術ができる利点があります。
臨床工学技士は、ダビンチのドレープ装着や使用機器のレイアウト準備やダビンチアームを患者さんに使用するためのロールインやロールアウト操作、トラブル対応などを行っています。

保守管理業務

麻酔器・電気メス・超音波凝固切開装置・内視鏡・麻酔器などの機器の保守点検、中央材料室と連携した器具の管理などを行っています。

カテーテル業務

心臓カテーテル、脳血管カテーテル、血管カテーテルなどに参加しています。心臓カテーテルでは記録、患者様のバイタル管理、デバイスの準備及び管理、IVUS・OCTの操作、PCPSやIABPなどの補助循環の準備を行っています。脳血管カテーテルでは患者様のバイタル管理、PTAでのバルーンのタイマー管理、麻酔器の準備を行っています。血管外科カテーテルでは血液浄化療法で使用するシャント血管の造影やPTA、下肢の虚血治療などで記録や準備などの補助を行っています。

心臓ペースメーカ業務

心臓ペースメーカとは、不整脈で苦しむ患者様の体内に植え込み、心臓の拍動のための電気刺激を代わりに行う医療機器です。臨床工学技士は患者様の体内に埋め込まれたペースメーカが適切に作動しているか、ペースメーカ外来で確認しています。外来の無い日もペースメーカが正常に動いているか遠隔モニタリングで確認を行い、アラート(異常)が発生した際の対応も行っています。また、ペースメーカ植え込みの手術にも立ち会っています。

血液浄化業務

当院における血液浄化業務は3Fの透析センターにて行っております。現在25床のベッドにて午前・午後の2クールでの治療をしています。穿刺や返血などの基本的な透析業務の他にも、特殊血液浄化やフットチェック、シャントエコー検査にも臨床工学技士が関わっています。また、透析液の水質管理や透析用監視装置のメンテナンスも定期的に行っています。

主な業務内容

  • 透析液の管理
  • 透析中の運動療法のサポート
  • 透析中の患者観察
  • フットチェック
  • 治療開始前の透析装置の点検
  • SPP測定
  • 装置の警報対応
  • シャントエコー
  • 穿刺・開始操作
  • 患者様の採血データ等の集計
  • 終了時の返血・抜針止血操作
  • 医師や看護師と治療方針の協議

携わっている治療

  • 血液浄化(HD)
  • 血液濾過(HF)
  • オンライン血液透析濾過(on-line HDF)
  • 血液吸着(HA)
  • 血液透析濾過(HDF)
  • 血漿吸着(PA)
  • 吸着式潰瘍治療法(レオカーナ)
  • 血漿交換(PE)
  • 限外濾過(ECUM)
  • 二重濾過血漿交換(DFPP)
  • 持続的腎代替療法(CRRT)
  • 腹水濾過濃縮再静注法(CART)

透析液の水質管理

透析液の清浄度を評価するため、毎月透析液中のエンドトキシン濃度の測定、生菌数測定を行い、高水準の清浄度を維持しております。 エンドトキシン濃度は専用機器を用いて測定を行っております。

透析装置の点検及び修理

患者様に安全な医療を提供できるように、各透析装置を定期的にメンテナンスしています。機器に不具合が生じた場合は臨床工学技士が対応しています。

医療機器管理業務

医療機器管理室では、年間のメンテナンス計画に沿って医療機器の点検・整備をより細かく行っています。また、使用中の人工呼吸器の管理・搬送対応や機器のトラブル対応、機器の使用を安全に行うための情報発信を行っています。医療機器は日々新しくなるため常に情報収集を行い、新規導入した機器の点検内容や管理方法を確立し、患者様へより安全な医療を提供できるように努めています。

機器管理では医療機器管理システムを導入し、貸出、返却、点検、マニュアル、添付文書などを一元管理しています。機器に貼付したバーコードによる貸出・返却、タブレット端末を用いた病棟ラウンドなどで、効率良く安全に管理しています。

安全教育業務

主に看護職員やコメディカルを対象に、除細動器、人工呼吸器、輸液ポンプ、シリンジポンプ、新規導入機器などの勉強会を行い、適切で安全な使用方法の教育を行っています。他職種に教育するためには正しい知識・技術の習得が必要不可欠です。私たち臨床工学技士は、メーカー主催のメンテナンス講習会や院外研修に定期的に参加し、日々研鑽を積んでいます。

オンコール対応

24時間365日、緊急対応が行えるような体制を設けています。緊急カテーテル検査及び治療、手術や呼吸器搬送、特殊浄化等さまざまな対応を行い、急性期医療を支えています。

教育制度

臨床工学科の新人教育 年間計画に沿って、入職時研修や定期研修、フォロー面談などを行なっています。

入職から1年間はプリセプター(教育係)がつき、各分野ごとの教育計画に沿って業務を習得していきます。それぞれの理解度、習得度によって進度や業務を変更し、無理のないように指導しています。

プリセプターは社会人・医療人となり直面する不安や悩みなども聞いてくれるので、精神面でも支えとなります。
院内での研修・教育の他、IMSグループで行っている研修や臨床工学部門の研修等、入職者を支援する教育体制が充実しています!

資格取得者数

  • 透析技術認定士 2名
  • 呼吸療法認定士 2名
  • 血管診療技師 1名
  • 特定高圧ガス取扱主任者 1名
  • 危険物取扱者乙種第4類 1名
  • 医療情報コミュニケーター 1名
  • 心電図検定2級 1名
  • 心電図検定3級 1名
  • 第2種ME技術者 16名

所属長メッセージ

『安全で質の高い医療サービスを提供するために医療機器の操作および保守管理を通じてチーム医療に貢献する』という当科の理念のもと、約20名の臨床工学技士が一丸となって日々業務にあたっています。当科は若いスタッフが多いため、組織としてまだ未熟な部分もありますが、お互いが助け合い、補い合ってより良い医療の提供を目指しております。院内では臨床工学技士へ期待やニーズが高く、自分次第で色々な挑戦ができる職場です。患者さんの思いに寄り添い、医療の安全・安心を私たちと一緒に追及できる仲間を募集しておりますので、是非見学にお越しください。

先輩からのメッセージ

5年目臨床工学技士

私達臨床工学技士は、他職種と緊密な連携を取り、チーム医療の一員として業務に励んでいます。
業務ひとつひとつが患者さんの命に関わることも多く責任は大きいですが、その分仕事に対するやりがいも大きく感じられます。幅広い業務に携わることができるので、様々な経験をすることもできます。
また、お互いに尊敬する気持ちを持ち、明るい雰囲気の職場です。

3年目臨床工学技士

こんにちは!
私は主に透析室で働いています。
私の業務は透析室での穿刺や返血、透析室で使用している機器のメンテナンスや透析患者様のフットチェックを行なっています。フットケアは看護師さんと協力していて、患者様が元気に歩けるように最善を尽くしています。
透析は患者様の生活にとって切り離せないもので、同じ患者様と週に数回お会いします。その時に、「あなたのおかげで具合がよくなった」など声をかけていただくこともあり、やりがいや喜びを感じます。
入職当時は分からない事も多いですが、プリセプターが仕事のことだけでなく、プライベートでの不安も相談に乗ってくれる仲のいい職場です。
患者様が笑顔で過ごせるように私達と一緒に働きませんか?

施設見学

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募集要項ほか

新卒採用

IMS(イムス)グループ本部事務局にて選考いたします。
下記より現在の募集状況をご確認いただきご応募をお願いいたします。

中途採用 - 臨床工学技士

募集職種 臨床工学技士
雇用形態 常勤・正職員
資格 臨床工学技士
業務内容 病院内における臨床工学技士業務全般
手術室業務、機器管理業務、カテーテル室業務、血液浄化療法業務など
(緊急対応の為、待機有)
給与 235,400円以上
※経験者は年齢、経験を考慮いたします。
勤務時間 7:30~16:30(1日)
8:30~17:30(1日)
休日・休暇 月9~10日程度(シフト制) 年間休日115日
有給休暇(初年度10日 : 入職3か月後…3日、6か月後…7日)
※時間単位年休制度有り
特別休暇:慶弔休暇、子の看護休暇、介護休暇、産前産後・育児休暇 等
待遇・福利厚生 各種社会保険(健康保険、厚生年金、雇用保険、労災保険)
交通費 定期代支給(6か月または3か月毎)※病院から半径2km以内は支給なし
住宅手当
退職金 入職後3年勤務後、別途退職金規程
医療費減免制度(月30,000円までの上限あり)
制服貸与
医療費減免制度
グループ内学会
食事 申し込み制(一部病院負担あり) ※給与天引き
提出書類 履歴書(写真貼付)
職務経歴書
資格認定証の写し
選考方法 書類選考後に、通過者のみ面接を行います。

中途採用 - 臨床工学技士助手

募集職種 臨床工学技士助手
業務内容 電話対応(内線対応)、医療機器の貸出返却対応(貸し出し名簿のチェック)、病棟使用後の医療機器回収、滅菌出し、データ入力、印刷・配布業務
募集人数 1名
給与 時給1,081円~
※診療報酬改定による施設手当込み(令和8年度以降は変更の可能性があります)
勤務時間 9:00~16:00
勤務時間は要相談(最低4時間)
勤務曜日は要相談(月~金で相談)
最低勤労日数(週)3日以上
休日・休暇 土曜・日曜・祝日、平日は要相談
待遇・福利厚生 雇用保険、社会保険は労働条件により加入
提出書類 履歴書(写真付き)、職務経歴書
選考方法 書類選考・面接

採用お問い合わせ・エントリー

049-257-3830
049-259-2169

〈担当〉総務課 採用担当

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