各部署のご紹介

臨床工学科

臨床工学技士とは?

臨床工学技士とは、厚生労働大臣の認可を受けて、医師の指示の下に、生命維持管理装置の操作及び保守点検を行う医療技術者です。
病院内で、医師・看護師や各種の医療技術者とチームを組んで生命維持装置の操作などを担当しています。医療機器を安心して使用できるように保守・点検を行っており、安全性確保と有効性維持に貢献しています。
現在は約20名が在籍し、勤務体制は早番・日勤・オンコールで行っています。

臨床工学科の理念

安全で質の高い医療サービスを提供するために医療機器の操作および保守管理を通じてチーム医療に貢献する。

臨床工学科の基本方針

①医療機器の安全性、有効性、効率性を保持し、安心できる医療機器の提供に努める。
②患者さんの安全を第一に考え、思いやりのある医療を提供する。
③チーム医療の一員として他職種と緊密な連携を図り、質の高い医療技術を習得する。
④新しい技術や知識の習得に努め、誠実かつ謙虚に職務を全うする。

臨床工学技士の業務

血液浄化業務

当院における血液浄化業務は3Fの透析センターにて行っております。血液透析とは腎臓の機能が低下して慢性腎不全に至った患者様に対し、透析装置を用いてその機能を代行する治療です。当院では現在25床のベッドにて治療を行っております。

透析

臨床工学技士の主な業務内容は下記のとおりです。
患者様により良い治療を提供できるようにしています。

透析液の管理 透析中の患者観察
治療開始前の透析装置の点検 装置の警報対応
穿刺・開始操作 終了時の返血・抜針止血操作
透析中の運動療法のサポート フットチェック
SPP測定 シャントエコー
患者様の採血データ等の集計 医師や看護師と治療方針の協議

透析透析

臨床工学技士が携わっている治療は以下の通りです。

血液透析(HD) 血液吸着(HA)
血液濾過(HF) 血漿吸着(PA)
血液透析濾過(HDF)
・オンライン血液透析濾過(on-line HDF)
血漿交換(PE)
限外濾過(ECUM) 二重濾過血漿交換(DFPP)
・二重濾過血漿交換加温式
 リサキュレーション法(DF Thermo)
持続的腎代替療法(CRRT) 腹水濾過濃縮再静注法(CART)
透析液の水質管理

透析液の清浄度を評価するため、毎月透析液中のエンドトキシン濃度の測定、生菌数測定を行い、高水準の清浄度を維持しております。 エンドトキシン濃度は専用機器を用いて測定を行っております。

透析装置の点検及び修理
透析

患者様に安全な医療を提供できるように、各透析装置を定期的にメンテナンスしています。機器に不具合が生じた場合は臨床工学技士が対応しています。

透析センターのご案内はこちら

手術室業務

手術室では主に3つの業務を担っています。

尿路結石治療 尿路結石治療
手術支援業務

機器のセットアップ、内視鏡映像の管理、一部機器の操作や立ち合いなどを行っています。脳外科、消化器外科、呼吸器外科、整形外科、泌尿器科、血管外科、乳腺科、耳鼻科など多くの手術に携わっています。

ロボット支援下手術(ダビンチ)業務

当院では2022年4月から導入され、現在は消化器外科、泌尿器科で使用されています。
内視鏡システムを使用した手術方式より、緻密な鉗子操作を行うことができ、出血量が少なく、術後の早期回復・退院ができる点や傷口が小さく、患者さまへの負担が少ない低侵襲な手術ができる利点があります。
臨床工学技士は、ダビンチのドレープ装着や使用機器のレイアウト準備やダビンチアームを患者さんに使用するためのロールインやロールアウト操作、トラブル対応などを行っています。

保守管理業務

麻酔器・電気メス・超音波凝固切開装置・内視鏡・麻酔器などの機器の保守点検、中央材料室と連携した器具の管理などを行っています。

尿路結石治療 尿路結石治療
カテーテル業務
カテーテル業務

心臓カテーテル、脳血管カテーテル、血管カテーテルなどに参加しています。心臓カテーテルでは記録、患者様のバイタル管理、デバイスの準備及び管理、IVUS・OCTの操作、PCPSやIABPなどの補助循環の準備を行っています。脳血管カテーテルでは患者様のバイタル管理、PTAでのバルーンのタイマー管理、麻酔器の準備を行っています。血管外科カテーテルでは血液浄化療法で使用するシャント血管の造影やPTA、下肢の虚血治療などで記録や準備などの補助を行っています。

医療機器管理業務

医療機器管理室では使用後の機器の点検を日常的に行う他、年間のメンテナンス計画に沿って医療機器の点検・整備をより細かく行っています。また、医療機器は日々新しくなるため常に情報収集を行い、新規導入した機器の点検内容や管理方法を確立し、患者様へより安全な医療を提供できるように努めています。機器管理以外にも人工呼吸器が必要な患者様の搬送時における人工呼吸器の操作・管理、機器のトラブル対応、機器の使用を安全に行うための情報発信を行っています。また、医療機器は日々新しくなるため常に情報収集を行い、新規導入した機器の点検内容や管理方法を確立し、患者様へより安全な医療を提供できるように努めています。



管理

機器管理では医療機器管理システムを導入し、貸出、返却、点検、マニュアル、添付文書などを一元管理しています。機器に貼付したバーコードによる貸出・返却、タブレット端末を用いた病棟ラウンドなどで、効率良く安全に管理しています。



透析

心臓ペースメーカ業務
心臓ペースメーカ業務

心臓ペースメーカとは、不整脈で苦しむ患者様の体内に植え込み、心臓の拍動のための電気刺激を代わりに行う医療機器です。臨床工学技士は患者様の体内に埋め込まれたペースメーカが適切に作動しているか、ペースメーカ外来で確認しています。外来の無い日もペースメーカが正常に動いているか遠隔モニタリングで確認を行い、アラート(異常)が発生した際の対応も行っています。また、ペースメーカ植え込みの手術にも立ち会っています。

安全教育業務

主に看護職員やコメディカルを対象に、除細動器、人工呼吸器、輸液ポンプ、シリンジポンプ、新規導入機器などの勉強会を行い、適切で安全な使用方法の教育を行っています。他職種に教育するためには正しい知識・技術の習得が必要不可欠です。私たち臨床工学技士は、メーカー主催のメンテナンス講習会や院外研修に定期的に参加し、日々研鑽を積んでいます。



透析

オンコール対応

24時間365日、緊急対応が行えるような体制を設けています。緊急カテーテル検査及び治療、手術や呼吸器搬送、特殊浄化等さまざまな対応を行い、急性期医療を支えています。