検査科

検査科では、患者様から採取した体液(血液、尿、便、髄液など)の検査を行う検体検査、患者様を直接検査する生理学検査(心電図、超音波、肺機能など)、内視鏡を用いて体内(胃、大腸、気管支など)を検査する内視鏡検査を行っています。

スタッフ構成

人数 19名

  • 医師 1名
  • 臨床検査技師 18名(男性 9名、女性 9名)

(2024年4月現在)

業務内容

検体検査部門
生化学検査、免疫学検査、血液学検査、一般検査、輸血検査
生理学検査部門
心電図(ホルター、トレッドミル、起立負荷など含む)、肺機能検査、超音波検査(術中エコー、経食道心エコー図など含む)、脳波検査、神経伝導検査(術中モニタリング、ENoGなど含む)、血圧脈波検査(ABI・TBI/PWV)、睡眠検査(SAS・PSG)、耳鼻科検査(聴力、チンパノメトリー、レフレックス、重心動揺など)、眼科検査(眼底・眼圧・FDTなど)、血圧ホルター
内視鏡検査部門
上部消化管内視鏡検査、下部消化管内視鏡検査、呼吸器内視鏡検査、ERCP(内視鏡的逆行性胆管膵管造影)

認定資格取得者

  • 緊急臨床検査技師 10名
  • 超音波検査士 3名
  • 消化器内視鏡技師 3名
  • 血管診療技師 1名

検体検査部門

体制

採血室で臨床検査技師が採血を実施しています。
採血室・採尿室や院内から届いた検体は検体検査室にて測定され、検査結果が報告されます。
院内にて測定を取り扱っていない検査項目は外部へ検査を依頼します。

主要機器

全自動血球計数装置、全自動凝固測定装置、全自動免疫測定装置、全自動生化学測定装置、尿定性測定装置、血糖測定装置、HbA1c測定装置、血液ガス測定装置、BNP測定装置、アンモニア測定装置、顕微鏡

生化学検査

肝臓や腎臓の働き、炎症、栄養状態、電解質などを検査します。

免疫学検査

感染症、腫瘍マーカー、甲状腺の働きなどを検査します。

血液学検査

血液中にある赤血球・白血球・血小板の数を調べ、貧血の有無などを検査します。
また、血液中に含まれる、血液を凝固させる因子の働きを検査します。

一般検査

主に、血液以外で人の体から採れる体液等を検査します。
尿検査では腎臓や膀胱など、便検査では大腸など、髄液検査では脳脊髄などの状態を調べます。

輸血検査

安全な輸血を行うために、採取した血液や輸血製剤の検査を行います。

生理学検査部門

体制

循環器、消化器、呼吸器、聴覚・平衡機能や神経系の異常の有無を調べる検査室です。
検査技師が患者様の身体に直接専用機器やセンサー類を用いて検査を行います。
測定・記録して得られたデータは数値・グラフ化されることで、異常の有無や詳細が分かります。
患者様の身体へ直接触れたり、症状を詳しく聞きながら検査を進めていきます。

主要機器

心電計5台、トレッドミル1台、OD専用血圧計1台、ホルター2台、血圧ホルター1台、超音波診断装置6台、肺機能測定器1台、脳波計1台、筋電図誘発電位検査装置1台、簡易聴力オージオメータ2台、眼底カメラ1台、眼圧測定器1台、FDT1台、血圧脈波検査装置2台、オージオメータ1台、インピーダンスオージオメータ1台、重心動揺計1台

心電図

心臓の電気的活動の時間的変化をグラフとして記録するものです。
不整脈や心疾患の鑑別や診断を目的に行います。
(他、ホルター心電図、トレッドミル負荷試験、ODテスト、イベントレコーダー等)

聴力検査

音の強さに対する聴覚の感受性を調べる検査です。
聴力障害の程度、障害部位(外耳、内耳、中枢系)、疾患の鑑別や診断を目的として行います。

肺機能

肺活量などを検査します。
呼吸器疾患の診断、治療薬剤効果の判定を目的として行います。

神経

末梢神経を電気刺激し、誘発された神経の活動を記録します。
伝導速度や振幅の大きさなどを測定することで、末梢神経や脊髄疾患の鑑別や診断を目的として行います。

ABI/PWV、TBI

両腕・両足(足首・親指)の血圧や脈の速さなどを測定し、動脈硬化などの動脈疾患の有無を調べる検査です。

眼底カメラ

目の奥の網膜や視神経の出入口、血管などの写真を撮影し、網膜の病気や動脈硬化の進行度などの鑑別や診断を目的として行います。

眼圧

眼内液の圧力を測定し、緑内障を調べます。

FDT

早期の緑内障を調べる視野検査です。

超音波

超音波を用いて、身体の様々な部位をリアルタイムに観察する検査です。
放射線被曝などの恐れがなく安全に検査ができ、胎児の観察にも用いられます。検査できる部位として、肺を除いた全身(頭部~手足先、爪や皮膚)となります。

脳波

脳内の神経の活動を記録します。
頭皮にセンサーを付け、脳波を記録することで、てんかんの有無や疾患の鑑別、脳障害の診断などを目的として行います。

SAS検査(簡易PSG検査)

検査機器を自宅に持ち帰り、就寝前に患者様ご自身で機械を装着し、睡眠中の呼吸状態や、酸素飽和度などを測定することで睡眠障害の有無を調べる目的で行います。

PSG

SAS検査(簡易PSG検査)でSAS(睡眠時無呼吸症候群)の可能性が高く、さらに精密検査が必要と判断された場合、1泊入院(夕方~翌朝)して頂く検査です。
頭から足まで様々なセンサーを装着することで脳波や呼吸状態(いびき)、酸素飽和度、筋電図まで精密に測定することで、睡眠時無呼吸症候群の重症度や原因を診断する目的で行います。

内視鏡検査部門

体制

医師が患者様に内視鏡検査を行います。その際に、看護師と共に検査を介助します。

主要機器

内視鏡装置2台、内視鏡洗浄消毒装置2台、処置具超音波洗浄装置1台、スコープ(上部6本、下部4本、経鼻2本、ERCP2本、ブロンコ1本)

検査の種類

上部消化管内視鏡検査、下部消化管内視鏡検査、呼吸器内視鏡検査、ERCP(内視鏡的逆行性胆管膵管造影)

主な検査内容

内視鏡(カメラ)を用いて胃、大腸、肺、十二指腸にある胆管・膵管について検査します。
胃や大腸の中の観察や、ポリープの採取、止血処置などを行います。
また、気管・気管支内部の観察や、細胞などを採取して検査します。
また、胆管に造影剤を注入して、状態を詳しく調べます。

医師紹介

臨床検査科 部長 田中 雅嗣

臨床検査科に着任しました。正確で精度の高い検査結果を迅速に臨床医に提供しています。安心して検査を受けて頂けるように努めてまいります。

専門分野 難治性疾患の遺伝子解析・体外診断薬開発、スポーツ医学、全ゲノム解析
専門・得意分野 マルチオミクス解析(メタボローム解析・ゲノム解析・発現解析)
主な経歴 昭和53年 名古屋大学医学部卒業
昭和57年 名古屋大学大学院医学研究科修了(生理系生化学専攻)
昭和57年 名古屋大学医学部生化学第二講座・助手
平成3年 名古屋大学医学部生化学第二講座・助教授
平成10年 財団法人岐阜県国際バイオ研究所・研究部長
平成17年 東京都老人総合研究所・健康長寿ゲノム探索・研究部長
平成21年 東京都健康長寿医療センター研究所・健康長寿ゲノム探索・研究部長
平成25年 東京都健康長寿医療センター・臨床検査科・部長
平成30年 イムス三芳総合病院・臨床検査科・部長
所属学会など 日本臨床検査医学会
日本ミトコンドリア学会
日本基礎老化学会
日本生化学会